脚本ダウンロードサービス

銀行ごっこ

「銀行ごっこ」
＜登場人物＞
・客１（男）
・客２（女）
・銀行員（女）
・支店長（男）
・強盗（男）

ここは銀行。客１と客２は順番を待っている。銀行員は仕事中。
♪ピンポーンという音が鳴る。
銀行員「３６８２５番でお待ちのお客様。おまたせしました」
客１「ふう。やっときた」
銀行員「いらっしゃいませー。コガネタマル銀行へようこそー。こちらでお召し上がりですか？お持ち帰りですか？」
客１「は？」
銀行員「だから、お召し上がりですか？お持ち帰りですか？」
客１「いや。お金をおろしに」
銀行員「お金をおろしに？はいどうぞー」

　と、おろし金を差し出す。

客１「え？」
銀行員「それとも、こちらでおろしましょうか？」
客１「え？何を？」
銀行員「お金を」
客１「お金を！？おろすの！？」
銀行員「ええ。それはもう粉々に」
客１「なんで！？」
銀行員「個人情報保護の時代ですからねー。プライバシーっていうの？あなたのプライバシーを守るためにお金という個人情報を粉々に」
客１「粉々にしちゃうの？！」
銀行員「ええ。あなたの人生も粉々に」
客１「そんな人はいないだろー！」
銀行員「それが意外とたくさんいるんですよ。昨日も男の人がやってきて全財産をおろしていかれましたよ」
客１「まじで！？」
銀行員「その方はよっぽどうれしかったんでしょうね。粉々になっていくお金を見て泣いていましたよー。「ああ〜僕のお金が〜」って」
客１「それ違うだろ」
銀行員「あなたもおろしに来たんでしょ？」
客１「あ。はい。って！違う！違う！」
銀行員「違うんですか？」
客１「違いますよ！ああー。もう！預けてたお金を取りに来たんですよ」
銀行員「ああー！とりに」
客１「はい。お金をとりに」
銀行員「おまえが銀行強盗かー！！」
客１「え？え？」
銀行員「お金を取りに来たんだろ！？盗みに来たんだろ！？強奪しに来たんだろ！？」
客１「え？ないない」
銀行員「くそー！銀行強盗め！警察呼ぶぞ！このボタン押して警察呼ぶぞ」
客１「押すなよ！いいか！絶対押すなよ！」
銀行員「押してやる！おしてやるぞ！」
客１「押すなー！押すなー！」
銀行員「支店長〜！支店長〜！」

　支店長がやってくる。

銀行員「あ！支店長！このひと、銀行強盗なんです！」
支店長「なに！？お前が銀行強盗か！？」
客１「違う。違う」
支店長「このやろー！ここで出会ったが百年目。私のかわいい子どもを返せ！」
銀行員「そーだ！そーだ！」
客１「え？どういうこと？」
支店長「くそっ。なかなかやるな。うっ。パンティーストッキングかぶったみたいな顔しやがって」

1/10

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで！