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パンドラ

−１−
白い服の女が分厚い本を見ながらだらだらしゃべる

白い服の女：「パンドラ」パンは全て、ドラは贈り物の意味。
もともとパンドラってのはギリシア神話に登場する女の人の名でえ、神々によって作られた最初の女性こと。
パンドラはねえ、神々から様々な贈り物を与えられたの・・・次から次へと贈り物をもらって、まさに魔性の女ね。
それを見ていた神々はカンカンに怒って、彼女に決して開けてはいけないという箱を渡した・・・それこそがパンドラの箱。
そして、ある日パンドラはついに好奇心に負けて箱を開けちゃったんだって。
すると、そこから様々な災いが次から次へと飛び出し、パンドラはその箱を急いで閉めたんだけど、一つを除いて全て飛び去った後だったんだって。
最後に残ったものは「希望」・・・。
こうして、人類は様々な厄災に見舞われながらも希望だけは失わず生きていくことになったんだってさ。

門倉：誰かー！誰かいませんかー！
永沢：ダメだ。壁もびくともしない。
門倉：ここからだしてよー！！！誰かー！

真黒い四角の部屋で男が目を覚ます

横峰：・・・ここは？

横峰の周りに永沢、門倉が立っている　部屋の奥に柳が座っている

永沢：お！にいちゃんが起きたぞ！
門倉：なかなか起きないから死んでんのかと・・・。
永沢：意外とひどいね・・・。
横峰：あんたら誰？・・・ここは？

全員ため息
永沢：あんたもかよ？
横峰：？
門倉：私達は閉じ込められているんですよ。
横峰：？なんで？
永沢：こっちが聞きたいよ。
門倉：ぜんぜん分からないんです。
横峰：分からないって・・・。
永沢：気がついたらここに居たんだよ。俺も、他のやつも。
横峰：・・・でりゃいいじゃん。
永沢：それがさあ・・・
柳：ここから出るにも存在しないんだよ。
横峰：何が？

永沢・門倉・柳が顔を見合わせ、正面を見て

横峰意外全員：出口が！！！

横峰がゆっくり正面をむく

−２−

横峰：（周りを見回して）いや・・・あるじゃん、扉。
柳：見てくれば分かる。

横峰、永沢と顔を見合わせる　横峰となりの部屋に入っていく

永沢：（門倉にかけよって）あの人、いつくかな？
門倉：うーん。２０代後半ですかね？・・・・。

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