まじめなBerry(3人ヴァージョン)
「まじめなBerry(3人ヴァージョン)」
【登場人物】
眞鍋理恵 (生徒会会計。メガネをかけた真面目キャラ。ただし天然の部分もあり)
三原友希子(放送部のDJ。眞鍋と同級生)
小林奈々 (放送部員)
1.プロローグ(放送室)
(暗転の中、小林の声「いくよ、オープニングテーマ、カットイン」)
(アップテンポな音楽が鳴り出し明転。机と椅子が2脚。三原と小林がそれぞれ座
っている。小林の前にはラジカセ。音楽はここから流れている。)
小林 「はい、キュー」(三原に合図)
三原 「はーい、みなさんこんにちはー、今日もお昼休みのひと時に、素敵な音
楽と愉快なおしゃべりをお届けする『ユッキーのランチタイムDJ』の
始まりよ! お弁当を食べながら、教室のスピーカーの方にもぜひ耳を
傾けてね。それじゃあ今日の放送部へのお便りは、まず1年2組のペン
ネーム『ハムレット君』から。『毎日楽しく聞いています。ユッキーの
ハイテンションなおしゃべりが大好きで、昼休みが待ち遠しくて、いつ
も4時間目の授業は上の空です。』ありがとう、ハムレット君。ユッキ
ーとっても嬉しいわ。だって時々『うるさい、静かにしろ』って言って
くる人もいるのよ。でもハムレット君のような応援がある限り、私、ぜ
ったいに負けないわ。だからこれからも『ユッキーのランチタイムDJ』
よろしくね。それじゃあ、今日の1曲目は、そのハムレット君からのリ
クエストで、『アーティスト名』の『曲 名』から、いってみよう!」
小林 「オープニングテーマ、フェードアウト」
(音楽をフェードアウトしていく)
小林 「(音楽止まって)はいOK」
三原 「はあ(ため息)……。あーあ、早く放送再開したいなー。こうやってラ
ジカセでDJの練習続けていても、つまんない」
小林 「でもミキサーが壊れちゃったからねえ」
三原 「電機屋さんには、もう修理は不可能だって匙投げられちゃったし」
小林 「古い機械で、とっくに寿命がきているのを、だましだまし使っていたん
だから」
三原 「そうだ、新しいミキサーを買うための予算請求書を生徒会に出さなく
ちゃ」
小林 「まだ出してなかったの?」
三原 「ごめんごめん」
小林 「文化祭まであと一ヶ月よ。」
三原 「わかってるって、文化祭の人気コーナー、放送部の公開DJのために、
新しいミキサーは絶対に必要なんだから……、(1枚のプリントを取り
出し)これが予算請求書。これを書いて生徒会に提出しなきゃならない
の」
小林 「だから、早く出しておいでよ」
三原 「(プリントに書き込む)えーと、まず『予算請求者名』、『放送部 三
原友希子』、ナナの名前も書いとくよ」
小林 「うん」
三原 「『小林奈々』と。で、次が『予算請求額』、5万円でよかったっけ?」
小林 「ホントはもっといいのが欲しいけど、この学校貧乏だから、そのへんが
限度ね」
三原 「次が『予算請求の内容及び理由』……。どう書けばいいのかな」
小林 「簡単でいいんじゃない。『ミキサーが壊れたので、新しいのを買うため』
と書いとけば」
三原 「それでいいか(書き込む)。」
小林 「でも面倒くさいことさせるね。『予算よろしくねー』って、ひと声かけ
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