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頭痛になりそうです

『頭痛になりそうです』

　　どこかの学校みたいな、どこかの先生とか生徒みたいな人たちの話。

　　べつにほんとに学校なんかじゃない。

先生「はい、ホームルームはこれで終わります。じゃあもう授業始めるぞー」
男１「先生・・・」
先生「どうした山本？」

　　男子生徒１、体調が悪そうにおなかを押さえている。

男１「すみません、なんか、ちょっと、おなかが・・・」
先生「どうした？　痛いのか」
男１「はい・・・。（だんだん元気になりながら）おなかが、すごく、痛くなりそうなので、ちょっと保健室に行っていいですか？」

　　間。

先生「おお、そうか。あんまり無茶するなよ」
男１「はい！」

　　男子生徒１、元気よく返事をして、スキップをしながら教室を出ていく。

先生「はい、それじゃあ授業を──」
男２「先生！」
先生「どうした、田中」

　　男子生徒２、挙手して立ちあがる。

男２「俺、熱中症になりそうです」
先生「おお、そうか。気をつけろよー」
男３「先生、なんか怪我しそうです」
先生「おお、そうか」
女１「先生、今日、二日目です」
先生「おお、そうか」
男４「頭が頭痛です！」
先生「そうかそうか」
男５「先生、今日は自習になりそうです」
先生「そうか」
男６「先生、明日宿題を忘れて来そうです」
先生「おお、そうか」
女２「先生、私田中くんのこと好きになりそうです」
先生「おお、そうか」
男７「先生、俺はそんな木原さんが好きになりそうです」
先生「おお、そうか」
女２「先生、無理です」
先生「そうかそうか」
女３「先生、明日は元気になれそうです」
先生「おお、そうか」
男８「先生・・・なんでもなさそうです」
先生「おお、」
男９「先生、今年は甲子園行けそうです」
先生「それはすごいな」
女４「先生、明日は晴れそうです」
先生「おお、そうか」
男１０「先生、うんこがもれそうです」
先生「それはやめて」

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