奉納劇 はんざき伝説
ver.1.5
奉納劇 はんざき伝説 ver.1.5
作:白神貴士
☆ナレーター
☆太平/弥次郎
☆松/梅
☆彦四郎/行者
☆権兵衛
☆大ハンザキ操作/大主の妻
☆大ハンザキ操作/大主の娘/大主の神霊
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OP曲ひとしきり流れ、ナレーションが重なる。
ナレーション
「時は文禄の初め、羽柴秀吉の朝鮮征伐の頃、
美作の国湯原を流れる旭川に
龍頭の淵と呼ばれる深い淵があり
大主と呼ばれる巨大なハンザキが
棲んでいたと言う…」
OP曲、高まってF.O.
【第1場 龍頭の淵】
《第一景:夜》
舞台の前に布幕で区切られた淵がある。
舞台の前縁が旭川の岸に見立てられる。
うっすらと、斜め後から青い月光が射している。
提灯を持ち、岸を千鳥足で歩いてくる男女、
いつも仲の良い夫婦者、太平と松。
太平 「こりゃあ、ぼっけぇ遅うなってしもうた。
ちいと酒が過ぎた、足がフラフラしょーる…」
松 「あんた、そねーなことぉゆーて、
明日畑ぉー寝坊したら承知せんよ!」
太平 「大丈夫じゃぁ、今晩はハンザキ鍋を、
腹ぁいっぱい喰うたんじゃけぇ、滋養がちーて
元気モリモリ、朝からバリバリ働くで!」
松 「ほんまかな?そんなら呼んでくれた権兵衛さんにも
感謝せんといけんなぁー♪」
二人笑い合う。突然提灯の火が消える。二人の笑いが消える。
淵が波立ち、何かの気配…二人、思わず抱き合う。
淵の中から巨大な尻尾が一旋すると二人の姿は淵の中に消えていた。
波が収まり、静寂があたりを包む。
《第二景:昼》
月は傾き陽が昇る。
三井彦四郎、弥次郎ら若者達、村役の権兵衛たちが登場する。
彦四郎、縄を腹に結わえ、小刀を持っている。
権兵衛「彦四郎…どねぇ言うても止める気にゃぁならんか。
相手は淵の主、大ハンザキの大主じゃ…
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