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誰だよっ！

『誰だよっ！』

　どつき合いコント。

　先生が一人で、部屋でツッコミの練習をしている。

学生「池田教授なんの用だろ、突然呼び出して。俺なんかしたかな。あの人うちのゼミの先生だけど、
　　　あんまり話したことないから不安だなあ。まあいいや、行けばわかるや」

　ノック

学生「失礼します」

　先生、仁王立ち。

先生「……………」
学生「うわあ、怒られそう。単位取り消すとか言われたらどうしよ」
先生「誰だよ！(叩く)」
学生「誰だよじゃねえよ！(叩く)お前んとこのゼミの学生だよ」
先生「そうか……。何の用だよ！(叩く)」
学生「お前だよ！(叩く)お前に呼び出されたんだよ。何の用って、そりゃこっちの台詞だよ」
先生「そうか、そうだったな。……誰だよ！(叩く)」
学生「山田だよ！(叩く)」
先生「名字か！(叩く)」
学生「名字だよ！(叩く)　山田はどう考えても名字だろうがよ」
先生「そうだったな」
学生「……」
先生「山田君、君を呼び出したのは他でもない」
学生「はい」
先生「大学院に進学する気はないかね」
学生「え、大学院ですか。いえ、僕はもう就職して働きたいんで」
先生「就職か！(叩く)」
学生「だからそう言ってるじゃないですか！つっこみどころがわかんねえよ」
先生「私は君のような優秀な人材が……必要なんだ！(叩く)」
学生「なんでだよ。なんで叩くんだよ」
先生「君、私は君の担当教官だよ。大学の教授だよ。先生だよ。口の聞き方には気を付けなさい」
学生「すみません……」
先生「しょんぼりか！(叩く)」
学生「しょんぼりだよ！お前がしょんぼりさせたんだろ」
先生「すきあり！」
学生「隙ありじゃねえよ！」
先生「山口くん」
学生「山田です」
先生「どうしてもダメか」
学生「流すなよ！(叩く)」
先生「山根くん」
学生「山田だよ！(叩く)さっきは言えてたじゃねえかよ。わざとか」
先生「……わざとだ」
学生「わざとかよ！(叩く)」
先生「山田くん、どうしてもダメか。どうしてもうちの大学院に来てはくれないか」
学生「すみません先生、僕研究とかあんまり向かないと思うんですよね」
先生「ニートか！(叩く)」
学生「ニートじゃねえよ！(叩く)僕はね、早く働いて稼ぎたいんです。親孝行したいんです」
先生「ニートか！(叩く)」
学生「ニートじゃねえよ！(叩く)今働きたいって言ったじゃないですか」
先生「山田くん、そんな気持ちが、ニートを生むんだよ」
学生「(叩く)なんでだよ」
先生「働いて、親孝行したいなら、大学なんて来てる場合じゃないじゃないか。そんな暇があったらね、

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