美容室とペンキ
美容室とペンキ
場面はどこかの美容室。
男が背を向けて手を洗っている。
手を洗っている・・・。
女が走って中に逃げ込んで来る。
息を切らせる女。
女、店内の扉を急いで閉める。
男「いらっしゃいませーっ」
男、やたらとテンションが高い。
女、はあはあと息を荒げて外を警戒している。
男「いらっしゃいませーっ」
女、息を整えながら、
女「こわかったあ・・・」
男「はい、いらっしゃいませーっ」
女、少しずつ落ち着きを取り戻してくる。
女「か、鍵・・・鍵を閉めないと。
すみません、ここ、鍵とかどこですか？」
男「どうしたんですか？」
女「すぐそこに不審者がいて！」
男「えっ？ 不審者っ？」
女「はい」
男、外を見る。
男「へーっ」
男、少し歩いて、
男「不審者ねっ！」
男、親指を立てて笑顔。グッドラック！
女「・・・不審者がいて、すごく怖かったんです」
男「・・・・・・」
女「ここは・・・美容、院、ですか？」
男、店内をきょろきょろと見回して、
男「そうですねっ」
男、笑顔でやたらとテンションが高い。
男「まあまあどうぞ、座って下さいっ！」
女「え、は、はあ・・・」
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