セルフ・コントロール
(ショートバージョン)
ACT 1 紙を探す男

          男(紙男)が一人走り込む。
紙男「はあ、はあ、はあ、あうっ、痛っ、・・・」
          おなかが痛いらしい。
          トイレに入るが、
紙男「・・・ちょっと待てよ、そういえば・・・」
          と言って、紙を見る。
紙男「あー、やっぱり。」
          無い。
紙男「えーと、どこやったかなあ・・・」
          探す。
          『ピンポーン』と言う音。
          誰か来たようだ。
紙男「は、はーい。」
          出る。
          すると、其処にはセールスマン。
セールスマン「こんにちは!こちらは学生さんのお宅ですか?」
紙男「は、はあ。」
セールスマン「私、栄ビレッジチャートの酒村と申します。現代社会実生活においてイングリッシュを学ぶということは、現代社会実生活を生き抜く人々の常となりつつあります。そこで我々ビレッジチャートでは、そんなイングリッシュを面白おかしく研究し、追及して行こうという主旨の元・・・・」
          長い。
紙男「・・・い、いえ、結構です。」
セールスマン「そうですか。しかし、貴方にとってのイングリッシュは実際に活用されていますか。我々ビレッジチャートでは、そんな貴方にメスを入れ(イングリッシュを、より深く、堪能出来るように)・・・・」
紙男「・・・本当に、・・・急ぐんですよ・・・」
セールスマン「急ぐ時にはやっぱりこれ、栄ビレッジチャートをお勧めしますよ。急な用事や、出張等の場合でも、今申し込めば、1週間後には教材が送られてくるという画期的なシステムで・・・」
紙男「1週間後じゃ遅いんだよ!」
          セールスマンを殴る。
紙男「は、しまった。うっ、」
          また、おなかが・・・
紙男「か、紙・・・」
          そのまま部屋を出て行った。
          セールスマン、むくりと起き上がり。
セールスマン「そんな時には、やっぱりこれ、栄・・・」
          追い掛けた。

ACT 2 チャレンジャー1

ナレーション「チャレンジャー物語。これは、冒険に命をかけるチャレンジャー達の夢とロマンに満ちた一大絵巻である。」
          壮大な音楽。
          一人の男が浮かび上がる。
ナレーション「キャプテン、22歳。独身。彼の機敏な行動力は他のついづいを許さない。」
          また一人の男。
ナレーション「マリリン、17歳。独身。紅一点。通称マリリン。」
          またまた一人の男。
ナレーション「岩本岩雄、36歳。独身。強い男、カレーを食べる。」
          3人中央に集まる。
ナレーション「今日も、彼らチャレンジャーの冒険は続く。行けチャレンジャー。頑張れチャレンジャー。」
          3人ポーズ。
3人「ここは!」
キャプテン「海だ。なんて深そうな海なんだ。」
マリリン「このおどろおどろしい色といい、なんて不気味な海なんでしょう。」
岩本岩雄「この尖った角度といい、なんて恐ろしそうな海なんだ。」
キャプテン「よし、これだけ言えば観客も此処が海だということは分かってくれるだろう。」
マリリン「キャプテン。」
岩本岩雄「キャプテン。」
キャプテン「よし、探検開始だ。」
二人「おー!」
          と、何処からともなく不気味な笑い声。
声「ほほほほほ。」
キャプテン「だれだ。」
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