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携帯電話

携帯電話

◆登場人物◆
iPhone、女１、Ｃ（友達と会話する女）
キッズケータイ、女２、Ａ（別れた女）
老人ケータイ、男、Ｂ（漁師）　　　　

♪電気屋のＢＧＭ(ヨドバシ)
店員(SE)「いらっしゃいませー！携帯電話、各種豊富に揃えておりまーす！」
キッズ「あ、お客さん来たよー！おじいちゃん！おじいちゃーん？」
老人「あらいつの間にお客さんが…どうせiPhoneが買われていくんじゃろう」
キッズ「僕たち人気ないからねぇ…」
老人「あぁん？なんだって？」
キッズ「だーかーら、僕たち買われる年齢層が限られてるからあんまり売れないんだよ…それに比べてiPhoneは毎日飛ぶように売れて人気があってすごいなあ…ほら、また買われていったよ」
店員(SE)「ありがとうございましたー！またお越しくださいませ！」
iPhone「ふっ…また俺の仲間が売れていったぜ」
老人「あぁん？」(ちょっと怒り気味)
iPhone「おいキッズケータイ、お前、こいつ(老人を指さして)と一緒にいて楽しいのか？」
キッズ「うん、僕おじいちゃんのこと大好きだよ！」
老人「そうかい？ありがとうねぇ」
キッズ「ねえおじいちゃん、僕今かっこいいストラップが欲しいんだ！」
老人「ほおほお、じゃあこのお金で買いなさい(お金を差し出す)」
キッズ「わーい！おじいちゃんありがとう！」
iPhone「お前ちょっと来い」
キッズ「？」
iPhone「お前お金が欲しいからあのジジイとつるんでるのか？」
キッズ「うん、そうだよ！　　　おじいちゃん大好きー！」
老人「うれしいねぇ、じゃあお小遣いをあげよう」
iPhone「またかよ！ジジイお前いい加減気づけよ！」
老人「あぁん？」
iPhone「もういいよ…それよりお前ら、本当に売れないな。」
キッズ「だってしょうがないじゃん！僕キッズケータイだから、子供にしか売れないんだよ！」
老人「ワシなんて老人にしか人気ないんじゃよ？」
iPhone「俺は誰にでも使えるし、機能が充実してるからみんな俺を選んでくれる。いいだろう！」
キッズ「うらやましいなぁ！」
老人「お、お、おっ、ああああああああ」
iPhone「おい。じいさん急にどうしたんだよ！」
老人「も、もうすぐ充電が切れ…」
キッズ「おじいちゃん大丈夫！？」
iPhone「俺、充電器取ってくる！」
キッズ「おじいちゃん？ねえおじいちゃん大丈夫！？おじいちゃんがいなくなったら僕は誰にお小遣いをもらえばいいの？」
老人「うぅ、充電がぁ…」
iPhone「じいさんおまたせ！充電器取ってきたぜ！ブスッ、と…」
老人「うおおおおおお！！！みなぎってきたああああ！！！」
iPhone「うわっ。きめえ」
キッズ「おじいちゃん大丈夫！？」
老人「おおお、もう大丈夫。ありがとう。お小遣いをあげよう」
キッズ「ありがとうおじいちゃん！」
iPhone「助けたの俺だよね！？」
店員(SE)「いらっしゃいませ、どのような携帯をお探しですか？」
キッズ「あ、お客さん来たよ！」
iPhone「どうせ俺が買われていくんだろ？」
老人「ワシお昼寝の時間じゃからちょっと寝させてもらおうかのぅ、おやすみじゃ」
キッズ「おやすみなさーい！」
iPhone「本当このジジイマイペースだなぁ…」
キッズ「仕方ないよ、だっておじいちゃんだもん」
iPhone「どういう理由だよ…それにあのジジイこいつにいつもお金与えやがって…お金で何でも解決するとでも思ってるのかよ」
キッズ「仕方ないよ、だっておじいちゃんだもん」

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