ビーバーランドへようこそ
『ビーバーランドへようこそ』
ここはビーバーランド。お兄さんに案内されてみんなは夢のキャラクタービーバーと素敵なひと時を過ごす。
お兄さんが正面を向いて立ち、ビーバーは後ろを向いて立っている。お兄さんはにこにこ顔で客席の空気を探る。ビーバーは頭に耳が生えていて蝶ネクタイをつけている。ビーバーのキャラと喋り方はとにかくキモい。
お「こんにちはー(みんなの声を聞く)。みんなー、元気がないぞー!それじゃあもう一度。みんなー、こんにちはー(みんなの声を聞く)。みなさん、元気いっぱいですね。それではあらためまして、ようこそビーバーランドへ。僕が今日一日みんなを案内するひろゆきお兄さんだよ。みんなは、僕のことをお兄さんって呼んでね。それではさっそく、みんなでビーバーを呼んでみよう。大きな声を出して、ビーバーをびっくりさせちゃおう!せーの、「ビーバー!」」
ビ「…………」
お「……あれ?ビーバー、どうしちゃったのかな?……みんな、もう一度大きな声でビーバーを呼んでみよう。せーの、「ビーバー!」」
ビ「うるせえなあ、んなにでかい声出さなくても聞えてるんだよ!」
お「(小声で)おい、打ち合わせと違うじゃないか」
ビ「うるせえんだよ。俺はやりたいようにやるんだい!俺様は、天下無敵のビーバー様だぜ!」
お「やめろよビーバー、子供たちが見てる!」
ビ「知ったことじゃねえんだよ。俺は俺がやりたいようにやるんだよ!」
お「知りませんよ、社長に言って首にしてもらいますからね」
ビ「…………」
ビーバー、しぶしぶと客席に愛想を振りまく。でもキモい。
ビ「こんにちは、僕、ビーバーだよ。みんなのアイドル、ビーバーだよ。川の狩人、ビーバーだよ。泳ぎは得意で、潜水は苦手。とってもおちゃめな、ビーバーだよ。ダム工事ならお手の物。前歯出過ぎて食事は不便。みんな大好き、ビーバーだよ。好物は生魚。ジャンクフードはちょっと苦手。自然に優しい、ビーバーだよ。好きな女の子のタイプは巨乳の大和撫子。女が大好き、ビーバーだよ。女の胸より脚が好き。ちょっとエッチな、ビーバーだよ。気づけば後ろに立っている。ちょっと危険な、ビーバーだよ」
がりがりと何かをかじる。
ビ「主食はキュウリと木の幹。前歯が丈夫な、ビーバーだよ」
何かを担いで組み立てる。
ビ「へい、彼女、僕の新居に上がっていかない?家作りならお手の物。こう見えて尽くすタイプ、ビーバーだよ」
女の子を家に上げながらすごくいやらしい顔。
ビ「こう見えて、手は早いよ。ビーバーだよ」
声を整えて歌う準備。
ビ「(普通の声で)本日は、僕の為に来てくれてありがとう。お礼に、一曲歌います。この曲は、今日来てくれたみんなの為に。それでは聞いて下さい、「とっとこビバ太郎」
♪とっとこ〜泳ぐよビバ太郎 すみっこ泳ぐよビバ太郎 だーい好きなのはー キャバクラとメスー やっぱりーエロいねビバ太郎〜」
深々と頭を下げる。
ビ「(キモい声に戻って)みんな、今日は僕に会いに来てくれてありがとう。でももうお別れの時間だ。また会える日まで、楽しみに待ってるよ!」
お「はい、ビーバーでした。今日もとってもかわいかったですね。それではこれよりビーバーの握手&サイン会を行いたいと思います。ビーバーのサインが欲しい人はここに一列に並んでくださいね」
ビーバー、誰かが並ぶのを待っているが誰も来ない。手招きしたり整列を促すような動きをするがことごとく無視される。
微妙な空気のまま暗転。
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