繰り返詩〜自分と私と僕と…〜
繰り返詩 〜自分と私と僕と…〜
ひかる …演劇部部長。3年。明るくて、物語の主人公などにすぐ憧れる。
たか …演劇部。2年。ひかるの面倒見がよい。
あかり …演劇部。1年。おとなしく、真面目。
ゆき、じゅん …ひかるのもう一人の自分。本物になりたがってる。
エキストラ3〜5人
「かごめかごめ」の唄が聞こえる。
幕開く。
ひかるを囲む黒子たち。
黒子 「♪かごめかごめ かごの中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀がすべった
後の正面だーあれ…♪」
ひかる 「…誰?」
黒子 「だーれだ。」
ひかる 「わかんない…。」
黒子 「はっずれー。」
黒子、ばらけてはける。
ひかる、あたりを見回すが、もう誰も居ない。
不思議な音楽が流れ、ひかるは真ん中で語りだす。
ひかる 「私は憧れた。その人になりたいと心から思った。
…思ってしまった…だから、その人になってみた。私は変われたと思った。でも違った。
私が一人増えただけだった。変われてなんかいない。変われてなんかいないのに…
なんで…また憧れるんだろう…どんどん…ただ、どんどん自分が増えていくだけなのに…だから私は…。」
音楽でかき消される声。そして、光がゆっくりと消えてゆく。
暗転。その間に中割が開く。チャイムとともに点灯。
広がる部室。平台、影段などがあり、床は書類でいっぱい。かなり散らかってる。
ひかる眠ってる。そこにたかが登場。
たか 「何寝てるんですか!現実逃避しないでください!」
ひかる 「え? …あれ?」
たか 「台本…全然進んでないじゃないですか。」
ひかる 「夢か…。」
たか 「ゴミ捨てに行ってる間に…人の苦労を知らん顔か」
ひかる 「…夢?本当に夢?」
たか 「先輩!」
ひかる 「ぅわぁ!」
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