学ランの兵隊
いじめからの脱走

学ランの兵隊
−いじめからの脱走−
2009.12.25(初稿)
2025.1.24(最終稿)


【まえがき】
いじめはどこの社会でもみられます。人間の悪い本性に根ざしているからでしょうか。
だから、いじめを払拭することはできません。
しかし、人間は悪い本性と同時に、善い本性も持ち合わせていると信じたいのです。
あまりにひどいいじめに常時曝されていると、人というものの善い本性を信じられなくなるのではないでしょうか。
それは怖いことです。中高生の年齢でそんな絶望が刷り込まれると、後の人生がどれほど生きづらくなるか、
考えてもぞっとします。
ひたすらいじめにたえる、がまんする、そんなことをしていては心が取り返しがつかないほど傷ついてしまいます。
逃げればいいのです。何も恥ずかしいことはない。学校などに拘ることなど毛頭ないのではないでしょうか。
自死を考えるなどもってのほかです。緊急避難、これにつきます。まわりのものもそういった主義、方法で
心と体の安全を守ってゆくというのはどうでしょうか。
そういった思いがあって、いじめをテーマにした脚本を書いてみました。
演者も観客も中高生を想定しています。
文化祭前日の教室から劇ははじまります。
主人公の慎司と友人の中根、彼らは同級生三人組からいじめられています。
学級の出しものの的あてゲームで的に扮した慎司は練習と称してボール攻撃を受け、
また科学部の展示で中根たちが作ったプラネタリウムが壊されたりします。
彼らにとっては厳しい、出口のない状況です。
慎司は、学校を休もうとしますが、いじめのことに薄々気づいている両親は仮病を疑い、探りを入れてきます。
文化祭は何とか乗り切ったものの状況は変わらず、慎司は思いあまって同居しているおじいちゃんにいじめのことを
もらしてしまいます。
おじいちゃんは、戦争に征ったことがあり、軍隊でもいじめがあったという経験談を語ってくれます。
それからしばらくして慎司と中根は、いじめグループから呼び出しを受けます。彼らが文化祭前日のことを
教師にチクッたというのです。散々殴られて倒れこんだ彼らに、軍人勅諭を暗唱するおじいちゃんの声が聞こえてきます。
それを聞いて慎司はある決意をもって立ちあがります。

さて、この顛末いったいどうなるのでしょうか。
この出口のない状況に救いはあるのでしょうか。
慎司には、そのとき、かすかにではありますが、出口が見えてきたようなのです。
いじめの妙薬というわけではありません。
そんなものはあるはずがないからです。かすかな光明、……
慎司はおじいちゃんから聞いた兵隊のいじめにヒントを得て一筋の光明を見出したのです。
どんな光明かって……。
それは見てのお楽しみ、ということで……。

【では、はじまり、はじまり】


登場人物

 三井慎司     科学部
 父(均)     養護学校教師
 母(美香)
 祖父(敬二郎)
 祖母(千里)   入院中

 中根       同級生、科学部
 会田さゆり    同級生
 広田       同級生 いじめグループ
 谷         同級生 いじめグループ
 清水       同級生 いじめグループ
 エイタン     兵隊(賢治先生役と兼ねる)
 田島先生     担任(男性になっているが、女性でも可)
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