五月蠅なす
☆登場人物
  
  拓郎・・・・・
  女・・・・・・
  由美・・・・・
  編集者・・・・
  漫画家・・・・
  OL・・・・・
  霊能者・・・・
  田舎の父・・・














             アパートの一室。拓郎がいる。部屋の真ん中にはちゃぶ台。
             引っ越してきたばかりで、やっと部屋が片付いたところである。

拓郎      とりあえず、こんなもんかな。

             ケータイが鳴る。

拓郎      はいはい。なんだ・・母さんか。
        もしもし。うん。・・・だいたい片付いたよ。隣の人への挨拶?さっき行って
        来たけど留守だった。・・うん。また後で行くよ。
        だって。はいはい、切るよ。
        あ、そうだ。母さん。父さんは?・・・そう。・・・ごめん。
        うん。じゃね。連載が始まったら、雑誌送るから。

             ケータイを切る。

拓郎      さて・・・。

             拓郎、原稿の紙を取ろうとダンボールの方へ行こうとすると、またケータイが鳴る。

拓郎      もう、母さん。なんだよ・・・。
        はい。・・・っあ!松下さん。すみません。
        次回の読み切りですか。もうすぐ上がります。
        あ、そうだ、次の連載の話なんですけど、ファンタジーでいこうかと思ってるんですけど・・・。
        え・・・。先送り?・・・そうですか。分かりました。はい。読み切りのほうは今日明日中には・・・。はい。

             ケータイを切る。
間。
     
拓郎      ・・・ぁあっ!ちくしょう!!!

             拓郎、積んでいたダンボールを一つ倒す。中の物が散らばる。

拓郎      何なんだよ!!

             ドンドンドン。隣の部屋から壁を叩く音。
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