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本気出せよ！！２０５号室

　　本気出せよ！！205号室

　　　来東裕樹(らいとうゆうき)
　　　勝原匡美(かどはらまさみ)
　　　寺川潤吾(てらかわじゅんご)

　　　来東の部屋。
　　　なんか一人暮っぽくしてね。

　　　トイレの流す音。その音と共に来東登場。

来東　やったー、十七連鎖だー！！
　
　　　明転

来東　ああ、だめだ。どうも調子が…。昨日の玉子がまずかったのかなあ。

　　　来東、買い置きの牛丼を食べ始める。

来東　(食べながら)いい加減、吉野家の生活にも飽きてきたな。たまにはすき家にでも行くか。(などと言いながら食べる)
　　　…おっと、そうだった、こいつを忘れてはいけない。

　　　来東、冷蔵庫から玉子を取り出す。
　　　玉子にあたったことなんか完全に忘れているかのように普通に牛丼に玉子をかけ、再び食べ始める。

来東　やはり、牛丼は玉子をかけるにかぎりますなー。玉子のかかってない牛丼なんて、蟹が入ってないかにかまみたいなもんだな。
　　　モグモグモグ。

　　　来東、モグモグ食べ続ける。

来東　テレビでも見るか。

　　　来東、テレビの電源を入れる。
　　　突如、インターホンが鳴る。
　　　来東、そんなことはまったく気にせずに牛丼を食べつづける。
　　　インターホンの鳴らし方がだんだん激しくなってくる。
　　　来東、やっぱりテレビを見続ける。

勝原　おじゃましまーす。

　　　勝原、出てくる。来東はやっぱりテレビを見続ける。

勝原　なんとか言えや、こらぁ！

　　　勝原、テレビの電源を消す。
　　　来東、ようやく勝原に気付く。

来東　ここは僕の家です。でも、あなたの家ではありません。僕は今、牛丼を食べています。
勝原　なによ、その中学の英語の教科書みたいな不自然な会話は。見れば分かるわよ。
来東　じゃあ、出ていってよ。勝手に人の家にあがるなよ。
勝原　ところが、そうもいかないのよねー。
来東　なんで？
勝原　あなたを逮捕しに来たから。
来東　逮捕？
勝原　そうよ、逮捕よ。
来東　巨人、逮捕、玉子焼きの逮捕？
勝原　それをいうなら巨人、大鵬、玉子焼きだと思うけど、とにかく逮捕よ。
来東　またまた、そんな警察みたいなこと言っちゃって。
勝原　そりゃ、警察だから警察みたいなことを言ってもおかしくないわ。
来東　…あのー。

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