BACKRooM!
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(年功序列)
安西多喜男:男
松本隆弘:男
店長:男
宮城はな:女(副店長)
深津春子:女
三井広一:男
潮崎ナオミ:女

はじけた女性客:女


音楽。音楽が消えていく。明転
場所は、とあるカジュアル洋品店のバックルーム(休憩室)。上手、下手、奥、三方がダンボールの積み上げられた壁で囲まれている。椅子や机も置いてある。冷蔵庫なんかも置いてある。電話なんかも置いてある

深津が、思いっきり変なポーズで、冷蔵庫を睨んでいる。松本が部屋に入ってきて、それを見る。ビクっとなって固まる。間

松本:どうし…
深津:なぁぁぁぁぁい!
松本:え?
深津:なぁぁぁぁぁい!
松本:え、何が?

深津、冷蔵庫の中をごそごそとあさり始めて、さっきとはまた違う思いっきり変なポーズで固まる。三井が部屋に入ってきて、それを見る。ビクっとなって固まる。間

三井:(深津を指差して、松本に)え、どうした…
深津:なぁぁぁぁぁぁい!

松本、三井、ビクっとなる。深津、振り返って二人をにらむ。松本、三井、さらにおびえる

深津:松本さんですか!?
松本:え、え、何が?
深津:それとも、ヒロ?広一が食べたの?
三井:た、食べた?
松本:何を?
深津:わたしのなめらかプリン!

間。松本、三井、緊張からとけて休み始める

深津:ちょ、ちょっと、なんでスルー?
松本:だって、いつものことじゃん
三井:ですよね
深津:いつものこと?わたしの生きがい、パステルのなめらかプリンがなくなるのは、そんなに当たり前な小さなこと?
松本:先週もそんなことで騒いでたじゃん
三井:そうそう
松本:しかも、結局自分で食べてた
深津:あれは…ちょっと、ど忘れしてて…
松本:その前もなんか騒いでたじゃん
三井:そうそう
松本:そして、結局自分で食べてた
深津:でも、今日は違います!だって、わたし、朝一番に来て入れたもん。で、仕事してて、さっき昼休憩になって、ご飯食べて、さあ、デザートだ、ってわくわくしながら冷蔵庫開けて見たら…わたしの生きがいが
松本:プリンが生きがいって
深津:プリンじゃ、ありません。パステルのなめらかプリンです
三井:やっぱプリンじゃないですか
深津:ただのプリンと一緒にしないでくれる?
松本:なんか寂しいよねえ
深津:なにがですか?
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