クリスマスメモリー
クリスマスメモリー
登場人物
男1(男)
女(女)
男2(2)
男3(3)
男1の父(父)
薄暗い世界。スポットに浮かぶ女の姿
女 天にましますわれらの父よ。願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。御心の天になるごとく地にもなさせたまえ。
われらの日用の糧を今日も与えたまえ。
われらを試みにあわせず悪より救い出したまえ。
われらがわれらに罪を犯すものを許すがごとく、われらの罪をも許したまえ。
国と力と栄とは限りなく汝のものなればなり。アーメン。
女の姿消える。男の姿が浮かび上がる。
男 前前から思ってはいたけど、あの時ばかりは確信したね。神様なんてこの世にはいないって。そりゃあ別に今まで信じていたわけじゃあないから今更どおってこともないんだけどさやっぱ悲しいじゃない。ないって思っていたものがやっぱりなかったって時って。ないだろうって思いながらも探してみてさ、やっぱりなかったやって口では言いながらもどっか寂しいじゃない。そういうものだよね、きっと。とにかく俺は確信したよ、神様なんてこの世にはいないってこと・・・。
スポットから光は徐々に変化。そこは街の雑踏。十二月二十四日、クリスマスイブ。
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