ロンド
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ロンド 大沢ケイト 作
・登場人物
以下の登場人物は全て、喫茶「ロンド」に出入りする者たちである。
○ロンド店員
ゆう ……(40)新人店員 2009年現在で考えると1969(S44)年生まれ
文子(ふみこ) ……(65)古参店員。「ロンド」で百合子の祖父の代から、40年働いている。1944(S19)年生まれ
百合子(ゆりこ) ……(50)「ロンド」のオーナー。祖父母から母、母から自分へと受け継がれた店を
守っている。 1959(S24)年生まれ
○ロンド客
明美(あけみ) ……(50)百合子の学生時代の友人。生命保険会社勤務。百合子の夫、誠の元部下。
同じく1959(S24)年生まれ
敏子(としこ) ……(65)客。青木妃奈子の大ファン 同じく1944(S19)年生まれ
青木妃奈子(あおきひなこ)
……(60)往年の大女優 1949(S24)年生まれ
サエコ ……(43)明美の息子・光博(みつひろ)の恋人。1966(S41)年生まれ
*以下は、話には出てくるが登場しない人物。
誠(まこと) ……(60)百合子の夫。生命保険会社を定年退職後、「ロンド」を手伝う。1949(S24)年生まれ
光博(みつひろ) ……(30)明美の一人息子。出版社勤務。 1979(S54)年生まれ
1965年、ある地方都市に市民ホールがオープンした。同年、ホールの向かいに喫茶「ロンド」は誕生した。
夫婦二人によって始められた喫茶店はホールと歩みを共にし、オーナー夫婦が死ぬとその娘・久美子へと受け継がれた。
久美子が急死し、現在はそのまた娘の百合子が三代目オーナーとして、店を切り盛りしている。
百合子は、店員の文子とゆう、それに先日定年退職したばかりの夫・誠とで店をやっているが、
ホールは年々活気が失せ、そのうち廃止されるのではと取りざたされている。
また近くに安いコーヒー・チェーン店ができたため、経営は厳しい。
これは、ホールができてから44年目の話。
○2009年11月。17時。
○喫茶『ロンド』の店内。
店内は清潔だが、相当年季がいっている。
古びた革張りのイス。元気のない観葉植物。
舞台中央奥にカウンターと、その向こうに厨房につながる入り口が、上手には外につながるドアがある。
雑誌コーナーには新聞や雑誌が置かれている。
壁には手書きのメニューと、ホールで上演されている『マドモアゼル』のポスターが貼られている。
『マドモアゼル』
出演:有田りあ
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