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ねじれの位置関係

題名：「ねじれの位置関係」
作者：にゃがえ

登場人物
吉田アキラ
沢田ミホ
佐藤マサト
松下ケンジ
看護婦

　　　　　１．
　　　　　とある病院の病室。
　　　　　窓からはまだ強い日差しが差し込んでいる。
　　　　　窓の外からは、かすかにセミの鳴き声。
　　　　　ベッドの上には、中学生の男の子（アキラ）が横になっている。
　　　　　その右足首は包帯で固定されている。
　　　　　そこへ、看護婦がやってくる。

看護婦　失礼しまーす。

アキラ　あ、どうも。

看護婦　アキラ君、どう、足の調子は。

アキラ　まあ、いいです。

看護婦　痛みはある？

アキラ　ちょっとだけ。

看護婦　まあ、そりゃそうよね。昨日手術したばっかりなんだし。あ、これ痛み止めの薬ね。

アキラ　あ、ありがとうございます。

　　　　　看護婦、痛み止めの薬をベッドの横のテーブルに置く。

看護婦　どう？入院生活は。

アキラ　退屈です。

看護婦　運動もできないしね。今回の怪我は部活でだったっけ？

アキラ　はい、サッカーの練習試合で相手とぶつかっちゃって。

看護婦　へー、アキラ君サッカーやるんだ。私、高校生の頃はサッカー部のマネージャーだったのよ。

アキラ　そうなんですか。

看護婦　サッカー部の先輩がかっこよくてねー。友達に誘われてやることにしたのよ。
　　　　アキラ君のところも、かわいいマネージャーとかいるの？

アキラ　なんか、さらっと「私はかわいいマネージャーでした」って言ってないですか？

看護婦　おっ、鋭い。私も昔はかわいかったのよ。サッカー部員の憧れの的、みたいな。

アキラ　へー…意外です。

看護婦　何よそれー。まあ、もう十年も二十年も前の話だけどね。…で？

アキラ　えっ？

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