A day in the Life

[A day in the Life]  作:石田まさかづ
                      
【登場人物】
 カザリ(声)・・・声のみ。高校2年生。
 ミミズク・・・・・町村ミスズ。出版社勤務。夜はいつもイライラしてる。
 テッペエ・・・・・大学生。趣味:リコーダー演奏。
 若旦那 ・・・・・若山ゆうすけ。公務員。お人好し。
 ユキヒコ・・・・・医者。名前は出てこない。うえるつが使うリコーダーは、ユキヒコが
        小学生時代に落としたモノだが、それは一切出てこない。

 ボンバー ・・・本屋の店員。ボンバーsarasaki。本名は吉田。
 椎竹   ・・・ミミズクの部下。
 うえるつ ・・・テッペエのリコーダーデュオ『uWaT』の相方。
 競歩男  ・・・競歩大好き、本屋の店長。うさこたんラブ。


 注1)この作品はミミズク&ボンバー,テッペエ&椎竹,
  若旦那&うえるつ,ユキヒコ&競歩男の4人+カザリ(声)の5人で上演可能です。   もちろん、出演8人、声1人の計9人でも良いかと思われます。

 注2)ト書き中に出てくる、テロップとは私が普段用いる、上演時の表現方法で、
  スライド映写器を使って、キャスト達が広げる白幕に文字を映し出すモノです。
  他の表現を考えて表現してもおもしろいかと思います。

 注3)最後に出てくる友達の声はカザリと共に録音でもいいですし、その時だけ、
  音響の方が話しても良いかと思われます。カットはちょっと意味合いが変わって
  きますのでオススメできません。



Episode00:私の現状

         雑踏。
         行き交う人々、車、自転車。
         そしてそれらをふき抜ける風。
         と、時が止まる。

カザリ(声) 私はカザリ。今の私には、カラダが無い。端的に話すと、私は今、「幽霊
      (幽体離脱?)」の様な存在になっている。誰からも、私の目?からも、
      私の姿は見えない。幽霊って、自分からはせめて、透けてみえるものだと
      思っていたけれど、全然そうじゃない。何か変な感じ。手も足も何も無い
      のって。あと、私はこの場所から動けない。カラダを持たないのだから、
      運動ができないのはあたりまえか、なんて素直に理解してみたけれど、コ
      レってかなり不便。これじゃ何にも出来ない。どうすればいいんだろ、
      困ったなぁ・・・。
ミミズク  何て事を考えてたら、私はある事に気がついた。実は結構カンタンに、カ
      ラダを手に入れられると言う事。
テッペエ  誰かのカラダに無理矢理入れば、そのカラダを使って私は動く事が出来る
      のだ。まるで乗り物に乗っているみたいに。
若旦那   うん、これなら(たぶん)なんとかなりそう。
ユキヒコ  早く自分のカラダに帰ろっと。

         それぞれの時間に戻る4人。

         暗転
        
         テロップ【私はカザリ】→【今の私には】→【カラダが無い】



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