花が降ってくると思う
チェリィと光の道
花が降ってくると思う〜チェリィと光の道〜
【登場人物】
チェリィ・・・・・・・・ある日「光の道」に現れた少女。(外見は14〜15歳位)
ディア・・・・・・・・・「光の道」の中心的存在の青年。(20代半ば〜後半)
ビッグ・マム・・・・・・歌手。「光の道」の責任者。(30代)
オバァ・・・・・・・・・元歌手。みんなの相談役的存在。(60代後半〜70代初め)
ムーン・・・・・・・・・「光の道」のスタッフ。(10代終わり〜20代初め)
ラップ・・・・・・・・・同上
ミュー ・・・・・・・・同上
森緒・・・・・・・・・・ムーンの友人
桜子・・・・・・・・・・現実世界のチェリィ。(18〜22歳位)
影1
影2
影3
■プロローグ
桜子 私は、ごく普通のどこにでもいる女の子だと思う。
例えばオシャレが好き。
ちょっと背伸びして、服はシンプルなモノトーン。
デキる女を演出してみたりするのは楽しい。
でも本当はロマンティックなレースのワンピースも大好き!
ラブリーなアクセやキラキラのミュールに胸ときめかせたりもする。
雑誌をチェックして、新しいコスメを研究したり、安くておいしいお店を
探したりするのが好き。
スタバでモカを飲みながら、友達と芸能人の噂話で盛り上がったり
連ドラの続きを予想しあったりするのもすごく楽しい。
母親と、ケンカしたり笑ったりしながら一緒に料理を作る。
無口な父親と、ただ黙ってお茶を飲んで、お互い好きな本を読んでいる。
そんな時間が何よりも愛しい。
生きていれば、楽しい事ばかりあるわけではないけれど、それでもやっぱり
人生は美しい。
自分を愛し、周りを愛せるならば、人生はきっと光に満たされた道になる。
何よりも、あの人の歌声が私にそう教えてくれる。
とても優しい声をして、透き通った美しい歌を歌う、あの歌い手。
あの人の歌を私はどれほど愛しただろう。
花のように咲き誇り、花が降るように香り、舞い、降り積もるその歌声。
それは、私の大切な全てのものの象徴でもあったのだ・・・・・・
■ACT1 オアシス・ロード
古びたライブハウス「光の道」
そのスタッフルームのような場所。
舞台中央奥にはレトロなラジオがある。
ギターケースと荷物を抱えたミューが入って来る。
ミュー ただいま〜!!戻ったよ。誰か居ないの?
マーム!いないの〜?!
水仕事をしていた風なビッグ・マムが出て来る
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