「元」、宝物。
「元」、宝物。
登場人物
チビ1
チビ2
掘り起こす者「犬」
埋めてしまう者「猫」
考え続ける男(以下、男)
0/1
とある場所。チビたち、何かにお祈りをしている。
切り上げるように、元気な声で、
チビ1・2 行ってきます!
0/2
別な場所。犬、スコップを持っている。
で、お宝を掘り起こそうとしている。
横で、猫が、その穴を埋めようとしている。
犬 お前、何してる。
猫 見りゃあ、分かるだろ。
犬 埋めてるように見えるが、
猫 埋めてる。
0/3
夢見心地の無限回廊の中で男は呟く。
男 今日の夕飯の献立についての憂鬱をいかにして無くすか、それが問題だ・・・
(雑誌に目を落として)ん?レバニラ炒め・・・
暗転
1/1
チビたち、宝物を探す道中。
紙切れを持っているが、どうやらそれが宝の地図らしい。
チビ1 ねえ、チビ
チビ2 何、チビ
チビ1 チビって言うな
チビ2 チビって言うな。
チビ1 だって、チビじゃん。
チビ2 お前だってチビじゃん。
チビ1 あたしは良いの。女だから。
チビ2 俺だって良いの。牛乳嫌いだから。
チビ1 それ理屈?
チビ2 屁が生えた程度の理屈。
で、何?
チビ1 本当に、コッチでいいの?
チビ2 本当に、コッチで良いのかと聴かれると怪しいくらいの自信はある。
チビ1 頼りない・・・
チビ2 もとはと言えばお前が!
チビ1 知ーらない。
チビ2 飛行機雲が西の空にかかってるから西に違いないとか、
今日は東の気分だから東だとか、
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