ゼロは氷点
ゼロは氷点 作:老川統
ミケランジェロ鈴木…男
クリストファー横山…男
ハルベルト中岡…女
エリミネーター田辺…男
ンズブゥルラエロ村田…男
1「ドロ沼商事」
ドロ沼商事のオフィス。会議ができるような席の配置。
冷蔵庫・電子レンジなどの生活用品も置かれている。
中央に誰も座っていない椅子が置かれ、その向かい側にミケランジェロ鈴木(以下鈴木)が座っている。
鈴木はやる気なさそうな感じ。
鈴木 ふわあ。
田辺 (舞台袖から)こんにちはー、エリミネーター田辺です。
鈴木 どうぞ、入りたまえ。
田辺 失礼します。
エリミネーター田辺(以下田辺)入ってくる。
田辺 こんにちは。
鈴木 ようこそ。私がドロ沼商事の代表者、ミケランジェロ鈴木だ。
田辺 よろしくお願いします。
鈴木 よろしく。どうぞ、座りなさい。
田辺 はい。(座る)
鈴木 履歴書見せてもらえるかな。
田辺 どうぞ。
田辺、履歴書を渡す。鈴木、履歴書を見る。
鈴木 へぇ、いい大学出てるじゃないの。
田辺 はぁ、恐縮です。
鈴木 で、なんでウチのアルバイトを志望したの?
田辺 はい。御社の伝統と革新がどうたらこうたら…
鈴木 へー、けっこううちについて詳しく調べてるみたいだね。
田辺 はい。関心があったんで。
鈴木 ほう、関心が。結構なことだ。そんなひたむきな気持ちの人をむげに断るわけにはいかないな。
田辺 え?それでは…
鈴木 採用だ。明日から来てくれたまえ。
田辺 やった、ありがとうございます!
鈴木 うむ。頑張ってくれよ。
田辺 はい。…で、僕は何をすればいいんで?
鈴木 基本的には邪魔くさ…いやいや、様々な雑用をやってもらう。ある程度慣れたら簡単なオフィスワークを手伝ってもらうとするよ。
田辺 はい、分かりました。
鈴木 ふわあ。ようやくうっとおしい面接が終わった。もう帰りたい。
田辺 はい?
鈴木 いやいや、こっちの独り言だ。気にしないでくれ。
田辺 …
そうこうしているとクリストファー横山(以下横山)登場。
横山 鈴木君、おはよう。
鈴木 ああおはよう。
横山 ううん?君は何かな?何かな?
田辺 今度アルバイトで入ることになったエリミネーター田辺です。よろしくお願いします。
横山 あれぇ?ウチってバイト募集してたっけ?
鈴木 昨日から始めた。最近、仕事が増えてめんどくさ…いやいやみんな大変みたいだからね。
横山 そうなんだ。田辺君はあれかな?紅茶とコーヒーどっちが好きかな?
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