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荒野の月夜で、僕と君はロマンを語る

荒野の月夜で、僕と君はロマンを語る

アル　　　　　　　遺跡にロマンを求める少年
レイ　　　　　　　廃墟に残された給仕用ガイノイド

ロビィ　　　　　　アルの友人
セオ　　　　　　　ロビィの兄・通り名は「空賊狩り」

ドル　　　　　　　空賊「クーゲル・シュライバー」の首領
ディム　　　　　　空賊たちのＮｏ・２
ランプ　　　　　　空賊・機転は聞く
シュリ　　　　　　空賊・ちょっと抜けてる

マスター　　レイを発明した科学者

①　舞台は古びた書斎。床には設計図やメモなどが散らばっている。
　　薄暗い舞台上に作業机、本棚、黒板が並ぶ。
　　レイ登場。片づけをするでもなく、ゆったりと舞台の上を徘徊する。
　　ふと立ち止まり、机の上の写真立てを手に取る。しばらく見つめ、元の位置に戻す。
　　やがて舞台上から姿を消す。暗転。

②　カンテラを掲げて舞台上に進むアルとロビィ。
　　ブツブツと言い争いをしている。

ロビィ　　おい、本当にあんのか？

アル　　　じいちゃんのメモにはそう書いてあったんだ。

ロビィ　　お前のじいちゃん、今ボケボケじゃねぇか。

アル　　　昔はイケイケだったんだよ。世界中の廃墟や遺跡を回ってこの世界がどうして生まれたのかを研究しようとしてたんだ。ロビィだって知ってるだろ？

ロビィ　　わかったよ、悪かった。で、お前が見たのは、じいちゃんが昔残したメモの切れ端なんだろ？

アル　　　うん。「この廃墟に隠されてる」って書いてあった。

ロビィ　　隠されてるって、何が？

アル　　　それは、探せばわかるよ。

ロビィ　　そうは言うけど、この暗さじゃあなぁ。

アル　　　もう少し明るければなぁ。

　　何らかの起動音。自動音声流れる。

音声　　　生体反応を探知。脅威度検知なし。照明・空調管理システム作動。Ｈ・２１、Ｄ・Ｐ・Ｇ、自動排出開始。

アル　　　何、なに？

ロビィ　　お前、何した？

アル　　　何もしてない！

ロビィ　　じゃ、なんだよこの声！

音声　　　ＴＯＬ、３・２・１。

　　舞台明転。パニックになる二人。

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