世界と今年が終わる話
世界と今年が終わる話

宮本
部屋の主人。悲観的な考えの持ち主。柳瀬が好き。
柳瀬
宮本の友達。楽観的な考えの持ち主。最近結婚したらしい。

開幕

八畳ほどの一般的な一人暮らしの部屋。壁際には本棚がありたくさんの本が入ってる。中身はオカルト系の本がほとんどのようだ。下手には、キッチンなどの水回りがあり、その先に玄関が存在している。
部屋の中央には、こたつが置かれておりそこに柳瀬が座っている。

柳瀬「いやぁ、こたつがある日本に生まれてよかったなぁ。」
下手から鍋を持った宮本が現れる。
宮本「部屋の主を差し置いてこたつでぬくもってんじゃないよ。」
柳瀬「こっちは客人だぞ〜。」
宮本「はいはい。熱いの通るからじっとしてて。」
柳瀬「へい。」
宮本「はい、お待ちどおさま。」
柳瀬「やったー!お鍋お鍋〜。何鍋?」
宮本「すき焼き。」
柳瀬「え、まじで?豪華すぎない?」
宮本「まぁ、年末だし。ちょっと奮発しました。」
柳瀬「神か!?」
宮本「ありがたく食えよ。」
柳瀬「宮本神様ー。」

宮本、柳瀬の皿にお鍋をよそう。

柳瀬「きゃー!ありがとー!」
宮本「そこそこいいお肉だから美味しいと思う。」
柳瀬「え、まじ?奮発したね。」
宮本「お歳暮的なので貰ったやつだから、ひとりじゃ消費しきれん。」
柳瀬「独身は大変だねぇ。」
宮本「美味しいお肉にありつきたければ黙って食べなさい。」
柳瀬「はーい。いただきまーす。」
宮本「いただきます。」
柳瀬「うまっ!え!?まじやばい。うますぎる。」
宮本「めっちゃおいしい。やばい。口の中でとろける。」
柳瀬「こんな美味しいの食べたらスーパーの肉で満足できなくなりそう。」
宮本「いやー、年に一回でいいわ。これたぶん食べすぎたら胃がもたれるやつ。」
柳瀬「いよわだもんね。」
宮本「柳瀬は強くて羨ましいよ。」
柳瀬「胃まで繊細なのほんと笑う。」
宮本「1人だと野菜ばっかだわ。」
柳瀬「精進料理じゃん。老けちゃうよ。」
宮本「やっぱそうだよね。お肉食べる頻度増やそ。」
柳瀬「頻度なんだ。」
宮本「柳瀬は普通にほぼ毎日お肉食べてそう。」
柳瀬「そんなことないよ。満遍なく食べてる。」
宮本「ほんとに?肉食女のくせに。」
柳瀬「なんか違う意味にとれそうでやだな。」
宮本「柳瀬さんって変態ね。」
柳瀬「いやいや今のは宮本がそれっぽい意味を匂わせてたじゃん。」
宮本「ないよー。勝手に嗅いだのはそっちじゃん。」
柳瀬「えー、わたしぃ?」
宮本「そうだよ。」
柳瀬「えー。」
宮本「てかちゃんと野菜食べてんのね。安心した。」
柳瀬「そこそこね。」
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