終電間際のとあるBAR
『終電間際のとあるBAR』
作・大盛り


男 ♂:女とBARで飲んでいる男。女を絶対にお持ち帰りしたいと思っている。
女 ♀:男とBARで飲んでいる女。終電で帰りたいと思っている。
店員♂:BARの店員。




  終電間際のとあるBAR。
  男女がカウンターに横並びで座り、酒を飲んでいる。
  カウンター越しに店員が立っている。


女 :上司も上司なのよ!
   何で私ばっかりなのって……思わない?

男 :そうだよねー。
   辛いよねー。

女 :全部私に任せっきりなのが嫌なんじゃなくて、まぁ嫌なんだけど、
   やろうとする気持ちがないのが嫌なの。

男 :うんうん。
   わかるわかる。

女 :少しでも自分がやるよって気持ち見せて欲しいのよね。

男 :そうだよねー。
   その気持ちがねー。

女 :はぁ……。
   ごめんね、仕事の愚痴ばっかり。

男 :全然いいんだよ。いくらでも聞くから。

女 :ありがとう。
   聞いてもらえてちょっと楽になった。

男 :それならよかった。
   今日はさ、仕事のこと忘れてどんどん飲もう?

女 :……そうだね。

男 :マスター、同じのお願いします。

店員:かしこまりました。

女 :あ、さっき飲んでたの結構度数高かったから……。

男 :違うのにしようと思ってた?

女 :うん……。

男 :大丈夫大丈夫。
   俺の家近いから……じゃなくて、酔ってもちゃんと介抱するから。

女 :ホント優しいね。ありがとう。
1/10

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム