プレイ
『プレイ』
作・大盛り


男A:冒頭で不敵な笑みを浮かべる男。はたして何者か?
男B:男。はたして何者か?
女 :冒頭で拘束されている女。彼女の運命やいかに。



  部屋。真ん中に椅子だけが置かれている。
  女、椅子に座らされ拘束されている。
  男A、不敵な笑みを浮かべ、その周りをゆっくり歩いている。

男A:その昔、アダムとイヴは禁断の果実を食べてエデンの園を追われた……。
   君と僕がアダムとイヴだったとすれば、禁断の果実とは一体何を意味するんだろうね?

女:やめてください!こんなことして何になるっていうんですか!?

男A:意味なんてないさ。所詮これは遊びだよ。僕と無能な警察の、命をかけた、ね。


  女、拘束具を外そうとする。


女:くっ……!外れない……!

男A:はははは、無駄だよ。そう簡単に外れるなら、拘束具である必要がなくなる。
   拘束具は拘束することによって自分を拘束具たらしめているのだから。

女:どうしてこんなことをするんですか?

男A:……拘束具に拘束具という役割があるように、君と僕にも役割がある。
   その役を演じているだけさ、僕たちは……。

女:……。

男A:さぁ、そろそろ時間だ。この物語の終焉も近い。
   新時代の幕開けだ!ふふふ……はははは!!!


  SE:タイマーの音。


女:はい!お時間でーす。


  女、拘束具を取って立ち上がる。


男A:あ、もうおしまいですか?

女:そうなんですよー。

男A:いやぁ、あっという間だったなぁ。

女:『天才型サイコパスコース60分』終了になりまーす。

男A:ありがとうございました。

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