ゴングうおおお!
※はじめに
間、ボケ、表情。全力で出来る人。
しらこい顔が上手い人、動作がリアルな人、煽りが映える人、歓迎。
登場人物
・山本(AD):大学三年生。バイト。饒舌になると関西弁。
・高橋(DJ):元芸人。ラジオDJ。煽りにボケまくり。
・小林(技術スタッフ):機材に詳しい裏方。余裕のある大人。
一. 深夜のラジオブース。放送ブースの机と機材卓がある。
山本、机の上でカップ麺をすすりながらノートパソコンを眺めている。右手で参考書をペラペラとめくっている。
小林、機材卓で無言で作業中。
小林 勉強か?
山本 え?
小林 仕事しながら勉強して、頭に入るの?
山本 まぁ、時間を無駄には出来ないので。
小林 そうか。
山本、参考書を閉じる。
山本 ・・・バヤシさん。
小林 なに?
山本 僕、やっぱ辞めようかなみたいな。
小林 でた。二週間に一回は言うやつ。
山本 いやだって、就活で役に立たないじゃないですか。『あなたの学生時代に頑張ったことは何ですか?』『はい、深夜ラジオです』って言えないでしょ。
小林 いいじゃん。面白い。
山本 別に就活に面白さとか求めてないんで。
小林 でもカンボジア行ってボランティアしてる人よりは面白いよ。絶対人事変なの好きだもん。
山本 それバヤシさんだけっすよ。もー・・・僕も塾講師とかディズニーキャストとか、そういう就活に役立つバイトをやっておけば良かったです。
小林 お前が・・・
山本 あーはいはい。無理って思ってるんでしょ。
小林 ダメだ。想像できん。
山本 ちなみに言っときますけど、僕も結構やれば出来る方っすよ。
小林 本当? じゃあ今やってみてよ。
山本 何をですか。
小林 え、ディズニーキャスト。
山本 ・・・
小林 ・・・
山本 いいっすよ? 別に
ディズニーキャストの誇張モノマネをする。
失笑に耐えられず小林が背を向ける。
山本 いやあのさぁ
小林 はい?
山本 やらせといてそれ何? 突っ込むとかしてください
よ。地獄すぎるって!
小林 まぁ、今からでも行った方がいいよ。
山本 もう、今ここで決めました。僕はディズニーでも深夜ラジオでも働きません。さよなら。
ブースを出ようとすると、高橋がやってくる。
高橋 四万五千人で、愛と平和って言えたら嬉しいと思うわけ。前から後ろから右から左から! あなた方がさぁ、黄色人種だとか黒人だとか白人だとか知らねぇよ?Baby got to for you. そして、本当に言いたいことはこういう事ですよ。世界はそれを愛と呼ぶんだぜ。
山本 今までありがとうございました。
高橋 ちょちょちょ。ちょ待てよ。
山本 はぁ。
高橋 まぁまぁ。わしらの仲じゃん? 深夜の相棒を捨てないでおくれよ。
山本 今どきそのキャラ売れないっすよ。
高橋 いいか? ラジオはな、時代じゃない。愛なんだよ。
山本 はい?
高橋 さ、今日もやるぞ~
小林 しれっと遅刻流すの辞めてもらっていい?
高橋 はい?
小林 ダメだよ、遅刻したら一発芸でしょ。
高橋 えぇ?
山本、無言の手拍子。
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