広い海へ
    主人 女性 優しい
    スイ (スイートピー) どっちでも 素直
    アスター (アスター) 男性 口が悪い
    アコ (アマドコロ) どっちでも 気弱
    オーナー 男性 気性が荒い
    看護婦 女性
     ______________________________
【0】   明転
    暗い中、雨が降っている
    ピアノ調のBGM
    主人が傘をさして歩いてくる
    赤ちゃんの上の紙を手に取り読む
    泣いている赤ちゃんを拾い上げ、抱き帰る
    暗転
     ______________________________
【1】   明転
スイ   「もう、ここも雨漏りしてる」
    コップを置く
スイ   「あぁ、オルゴールも流しっぱなし。 ・・・ご主人に見つかる前で良かったぁ! 無駄遣いはダメって怒られちゃう」
スイ   「・・・今日も雨かぁ」
スイ   「雨って、空から降ってくるんだよね。空ってどのくらい高いんだろう・・・ 広いって、どのくらい広いんだろう? 家よりも広いのかな」
   
主人   「空は君が思っている以上に広いよ」
スイ   「あっご主人! おはようございます!」
主人   「今日も朝から掃除なんて、君は頑張るねぇ」
スイ   「もう、ご主人が遅いんですよ?」
主人   「ふふ、そうだね」
スイ   「あれ?その本初めて見ます!」
主人   「うん。今日はね、新しい本を買ってきたから。君にも読んでもらおうと思って。」
スイ   「もちろん! お借りしてもいいですか?」
主人   「貸さないよ」
スイ   「えっ! どうしてですかぁ!?」
主人   「ふふ、嘘だよ。あげる」
スイ   「も~・・・ そうやってヒヤヒヤさせないでくださいよぉ」

スイ   「ねぇご主人?」
主人   「ん?」
スイ   「この本はどういった種類なんですか?」
主人   「それは・・・ 読んでからのお楽しみ」
スイ   「えー! また私をからかおうったって無駄ですよ! 同じくだりを繰り返すのは、とーってもナンセンス!」
主人   「ふふ、違うよ。それは特別だから、自分で読んで欲しいんだ」
スイ   「ん~でも、いつもは教えてくれるじゃないですかぁ・・・」
主人   「そうと言わず。いつもあらすじが分かって読んでいるんじゃ、君も退屈してしまうでしょ? たまには初めての出会いを大切にしないと」
スイ   「じゃあ・・・そうしますぅ」
主人   「うん、えらいね」
    *主人がスイに、よしよし(^-^)
スイ   「えへ・・・ じゃあ、さっそく読んでもいいですか?」
主人   「もちろん」
    *スイが主人に近寄る
主人   「あぁ・・・スイ?」
スイ   「ん? どうしましたか?」
主人   「申し訳ないんだけど・・・今日は一緒に読めないんだ」
スイ   「え、何か用事が?」
主人   「うん。ちょっとね」
スイ   「じゃあ、しょうがないですね。私一人で読むことにしますよっ」
主人   「まぁそう怒らないで」
スイ   「別に怒ってないですよ」
主人   「・・・チョコレート、買ってくるから」
スイ   「ほんとですか?! やったぁ! じゃあいってらっしゃい!」
主人   「はは・・・全く誰に似ているんだか・・・」
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