夜中に消えゆくキスと風船
夜中に消えゆくキスと風船 (よなかにきえゆくきすとばるーん) ╶ S@8╶
依縁 イヨリ 寂しさを不特定多数の男で埋める 愛されたがりな高校2年
朔 サク 依縁のことが好き 依縁の事情を知った高校2年
灯里 アカリ 依縁の友達 依縁の事情を知っていてよく匿う良いギャル高校2年
柚月 ユヅキ 朔の親友 依縁の事情を朔から聞き、朔を心配する高校2年
湊人 ミナト モテたがりのナンパ魔 遊び呆ける私文大学2年生
先輩 依縁のバイト先の先輩 嫁と子供に逃げられたフリーター
美唯 ミユ 朔と同じクラスの女の子 朔のことを一方的に好きでいる 苗字は坂井
ナンパー 物語後半に出てくるだけのナンパ師
緞帳が上がる
地明かり 街のガヤガヤ音
湊人「あ、お姉さん。今暇?さっき友達と分かれちゃって…良かったら少しお話しない?」
湊人「ねぇそこの君!俺ちょっと暇になっちゃってさー、良かったらちょっとそこのカフェとか一緒にどう?」
湊人「あのー、もし良かったら一緒にお茶でもどう?お姉さん可愛くて声掛けちゃった…ってあ…うーーーん、いまいちナンパが上手くいかないんだよな」
上手から依縁
地明かり薄く
湊人「あ、ねぇ、良かったらこれからお茶とかでもどう?俺ちょっと暇でさ」
依縁「……」
湊人「お姉さん?」
依縁「お茶とか、そういう前置きいらないから。」
湊人「え?」
依縁「そんな上っ面なの言葉とか大丈夫だし、全部省いていいから、私の事を愛してよ。」
湊人「あー…、俺から声掛けたからあれだけど。お姉さんいくつ?結構若く見えるけど…」
依縁「そんなの、どうだっていいでしょ。お願い。今日だけ、今日の夜だけでいいから…」
湊人「そっか……じゃあ、行こっか。」
依縁湊人上手に向かう
湊人「俺は湊人。お姉さん、名前はなんて言うの?」
依縁「…依縁。」
湊人「りょーかい、依縁ちゃん。どこ行こっか?」
依縁「それ、分かって聞いてるでしょ…」
この間下手花道スポット照明をつけておいて朔が2人の行動を傍観できるようにする
朔「…あれって、依縁…?」
下手花道から柚月
柚月「さーく!なーにしてんの?こんな時間に。」
朔「うわっ、ビビった…いや、少し腹減ったからコンビニ行ってたんだけどさ、」
柚月「行ってたんだけどさー?えーー、なになに?その続きあるよね?」
朔「…あるけど。てか、なんでお前もこんな時間にふらついてんだよ。」
柚月「俺はぁ…バ先の飲み会帰り☆」
朔「飲み会って、お前まだ未成年だろ…20歳っつーか、 18にもなってない。」
柚月「えーーーー、でも酒飲んでないからセーフ。」
朔「は?でも凄いタバコの匂いすんぞ」
柚月「うっそ、…うわマジじゃん。先輩達すっげぇ吸ってたからなーーー」
朔「まじ早くファブした方がいい」
柚月「まぁまぁまぁまぁ、それは置いといてー、ボーッとつっ立って何見てたん?」
朔「…言わない。」
柚月「えーー!!いいじゃんかー!お願い!なんか奢るから!んで、ついでに朔ん家泊まらせて!」
朔「なんでだよ。急すぎな」
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