記憶喪失ホテル、只今満室。
🎭登場人物
※お互いを呼ぶ時、最後のシーンまでは名前ではなくアルファベットとか別の名称で呼んで欲しい
【宿泊者】
A(主人公)(アルル):10代の高校生。曖昧な語り口。記憶と嘘の境目がわからなくなっている。
背景:誰かを守るために嘘をついた過去があり、それによって自分をも失ってしまった。
性格:繊細で内省的、他者への共感力が強い。
目的:なぜここに来たのか、なぜ忘れているのか、自分の正体を知る。
変化:嘘や後悔も含めた「自分」を受け入れ、「名前」と共に生き直す決意を固める。
選択:記憶をすべて戻し、元の自分として帰る。
B(自称・俳優)(ブルック):軽いノリで本音を隠す青年。傷の記憶にユーモアで蓋をしている。
背景:「誰かを演じる」ことで自分を保ってきた。
性格:冗談っぽく軽やかだが、その裏に孤独と空虚感を持つ。
目的:「本当の自分」と「演じる自分」の境界を知りたい。
変化:「演じることも本当の自分の一部」と受け入れる。
選択:記憶を保持したまま、“自分として”生き直す。
C(主婦風)(セレン):ふわっとした雰囲気。記憶の断片で「家族」が出てくるが、曖昧。
背景:子どもがいたはずだが、その記憶が曖昧で、喪失の感情が残っている。
性格:穏やかで思いやりがあるが、根底に「赦されたい」気持ちを持つ。
目的:忘れた人とのつながりを思い出し、自分の痛みを受け止めること。
変化:娘の存在を思い出し、母親としての自分を選ぶ。
選択:記憶をすべて戻し、元の自分として帰る。
D(社会人)(ダフ):理詰めで言葉少な。メモ魔だが記録された中身はほとんど空白。
背景:物事を「記録」してきたが、記憶と感情が繋がらない状態に陥っている。
性格:冷静で理知的、言葉を信じすぎて感情を抑えがち。
目的:「記録できないこと」の価値を見出したい。
変化:「記録」よりも「感情」が重要だと気づき、自分の物語を描こうとする。
選択:記憶をすべて戻し、元の自分として帰る。
E(少女)(エル):幼さと大人びた言葉が同居する存在。実は重大な選択を迫られていた子供。
背景:愛された記憶が曖昧。誕生日に泣いた夢だけが残っている。
性格:天真爛漫で素直。恐れながらも前向き。
目的:なぜ自分が泣いていたのか、何を失ってきたのかを知る。
変化:家族との記憶を受け入れ、温かさとともに生き直す決意をする。
選択:記憶をすべて戻し、元の自分として帰る。
F(老女)(フォーザ):最も達観している。杖をつくが、動きも発言も鋭い。
背景:守れなかった命、戦後の空虚さ、後悔を抱えて生きてきた。
性格:落ち着きと強さを備えた女性。知恵と悲しみを併せ持つ。
目的:忘れようとした過去を抱えて、誰かの“泣き声”と向き合うこと。
変化:「忘れる」のではなく「背負っていく」ことを選ぶ。
選択:記憶をすべて戻し、元の自分として帰る。
G(性別不詳・陽気)(グレイ):ずっと笑っているが、明るさの裏に強い諦めと空白がある。
背景:自分が誰だったかもわからないが、演じるように生きてきた。
性格:自由奔放で明るく、時に哲学的。周囲を柔らかく包む。
目的:「誰であるか」ではなく、「どう在りたいか」を選びたい。
変化:「笑ってる誰か」として、未来を生きることを肯定。
選択:記憶を保持したまま、違う名前で生き直す。
【ホテル側】
支配人(アラン):柔らかく詩的な語り。過去と幻想の案内人。
役割:記憶と選択を見守る者。全体のバランサー。
性格:敬意と静謐をたたえた導き手。
1/16
面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種
Windows
Macintosh
E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。