久遠の蜘蛛
「久遠の蜘蛛」
シーン1 会社外 夜
(車のシーン、雑踏)
央臣 (時計をみる。もう、かなり遅い時間)
(フッと息を吐き、歩き始める)
央臣 うぅぐぅ
(頭を抑える、ひどい頭痛のような、のたうちまわる)
央臣 はぁ、はぁ・・・・・・ああああ!うううぅ、はぁ、はぁ、は・・・・・・
(地面に崩れる、もがく、プレゼントをおとす)
・後悔、唐突、身体、蝕み、あの時、明日、気づいた頃、後悔、結果、目の前、通り過ぎ、今、自分、どこ、わからない。
シーン2 日、関係なし
・モンタージュ、別世界のような静止した世界、僕が見た黄金の世界かも
広斗 やあ、はじめまして
央臣 ?
広斗 んんん、ようこそ?……まぁ状況もわかんないんだろうなぁ
央臣 (頭をさする)
広斗 そうそう、思い出してきた?
央臣 死ん……だ?
広斗 大正解!やっぱり自分から自覚するってところが重要なんだよね、自分の世界の終りの自覚はここでしかできないし、できる人すら滅多にいないんだもんなぁ、まぁ、あまりにショックで声も出ないか、
央臣 ここはどこなんだ?
広斗 ここ?名前なんてないよ、どこでもないんだ、俺だって知らない、ただ言えるのはここはもうあなたの世界じゃないってことだ。そんなことはどうでもよくて、あなたに伝えることがあって俺はここにいるんだ
央臣 ?
広斗 俺の名前はフィッシュヴィレッジ、長いと思うなら広斗とでいいや、あなたの中には大きな後悔がある、ちがうか?やり残したこと、それがたくさんある、人間だれしも急にこの世を去ることになればだれだって後悔はあるもんだ、そんな後悔を持ちながら普通は消えていく
央臣 ?
央臣 (イライラ、頭ぐしゃぐしゃ)
広斗 あなたは娘にとってのなんだ?本当に父親?父親ってなんだ?
家族ってなんだ?
奥さんとヤッて子供できて終わり?父親らしいことした?じゃあ父親らしいことってなんだ?そんなもん誰もが始めてお父さんになるんだから自分で考えろよ
始めて社会にでた日みたいに焦りながら学びながら走って考えろ
そういえば会社も大丈夫か?これからなんか決めてくんじゃなかったか?
大体分かっただろうか?今の自分の状況が
央臣 (悩んだ顔)
広斗 あなたの中の後悔をなくすために、別の人間になってあなたが死んだ後の世界に生き返らせてあげよう、これは蜘蛛の糸のようなものなのさ
シーン3 家、家事をする麻里 朝or昼
語りを入れる?風景から、家から、家事、日常へ
・人生に意味は必要?
そんなことを考えたときもあった。けどいつのまにか人間は無意識の内に
その見えない意味にそって生きている。
私がそうだった。
適当に生きてきたわけなんかじゃなくて見えないとされる、生きている意味が見えた瞬間が私にはあったから。生きている意味が知りたいなんて神様でもないくせに傲慢なんじゃないかなとも思う。知る前に探す。それか待つ。そしたら見えるものもあるかもしれない。
それじゃ……だめなのかしら。
シーン3.5 朝ごはん 朝or昼
麻里 今日も朝早くに新聞ありがとうございます
央臣 うん、日課なもんで
(もくもく食べている、会話なし)
美優華 いってきます
麻里 はい、いってらっしゃい
(チラッと見ながら、カップをすする、新聞のページをめくる)
央臣 もうすぐ誕生日だったよな
麻里 ええ、そうね。今年は忘れてないみたいでなにより
央臣 まぁ、覚えてた・・・・・・な
麻里 最近忙しいみたいですけど、ごはん一緒にたべれるといいですね
央臣 そうだな、久しぶりにどこか美味しいものでも食べに行くか
麻里 美優華の誕生日は絶対家で食べるって昔から決まってるじゃないですか
(少しうんざり)
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