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ハッピーエンド課金

【登場人物】
エンドくん：お願いしたら現れるちょっと日本語がおかしい妖精のような悪魔のような
朋樹（ともき）：男高校３年生　インターネットアンチなので情報は新聞からしか得ない
匡安（ただやす）：男高校３年生　朋樹の友達で冷静な判断が出来るが結構適当
メメ子（めめこ）：女　高校１年生　失敗しがちで周りからは『ダメ子』と呼ばれている
双來（すごく）：エンドくんの命を狙っているシスターコンプレックス持ちの変な人
生徒Ａ：あまり目立たないので一躍時の人になりたい
※性別が表記されていない人物はどちらが演じても良い
※野次馬として何人か出演させても良い

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サスまたはスポットライト、センター
【スポットライトのカッとつく音】

エンド「叶えましょう、叶えましょう！あなたの願い叶えましょう！『あれが欲しい！』『これがしたい！』叶えましょう、叶えましょう！『大好きなあの子を振り向かせたい！』『億万長者になりた～い！』「大嫌いなあいつをコロし…」…おっとこれわ失礼。あなたの願い、我々に何でもお任せあれ！ハッピーエンド課金をすれば、あなたの願いを必ずや！」

エンド｜手を大きく広げる

エンド「このエンドくんがさあ、叶えましょう叶えましょう！」
エンド「…だって叶えたいこと、あるんでしょう？」

エンド｜手を前に差し出しゆっくりと後退、手が最後まで残るように退場

〈教室〉明転
朋樹｜新聞を広げている

朋樹（ともき）「まーただよ」
匡安（ただやす）「なに？」
朋樹「エンドくんとやらがま、た、一面を飾っていらっしゃる」
匡安「不機嫌だなあ。エンドくん、最近話題になってるよね」
朋樹「最近なー伊藤も死んで」
匡安「…そうだね、残念だよ」
朋樹「いやーあの伊藤が死んで残念って、ないない。誰かが願ってくれてみんなラッキーってな」
匡安「そんなことないでしょ」
朋樹「ウソは良くないなあ匡安。お前は残念だなんてこれっぽっちも思ってない」
匡安「そりゃ彼がしてきたことは決して許されることではないけどさあ。人が死んでるん──」
朋樹「クラスを支配してる怖〜い人間伊藤くんに何をされるか分からない。でも自分ではどうすることも出来ない。だ、か、ら、エンドくんとやらに『殺してください』って願ったんだ、だろ？」
匡安「人を殺すような大きなお願いは流石に複数人の願いが必要なはず」
朋樹「あっら彼人気者だったのね」
匡安「僕らも気をつけて話さないとね」
朋樹「やたら詳しいのな」
匡安「まあね」
朋樹「なあ『殺し』のお願いお前もしたことあんの？」
匡安「え！ないないあるわけない！ネットの情報だし」
朋樹「ねっとぉ？ダメダメ情報を掴むなら新聞だって。新聞はいいぞー、嘘が少ない」
匡安「この情報知らなかったくせに」
朋樹「いや、異論は認めない」
匡安「学校に新聞持ってくる人なんて見たことないけどね」

朋樹｜自分を指さす

匡安「…朋樹以外はない」
朋樹「いたな〜匡安くーん」
匡安「だいたいジジくさいんだよ、お前は」
朋樹「お、なんだやるか？」
匡安「その感じだとエンドくんに願いごとなんかしたことないんだろう」
朋樹「ないね」
匡安「え、ほんとに？まじでひとつも？」
朋樹「なんだよ」

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