ユキムシ
ユキムシ
・春日井道子(かすがい みちこ) ...孝弘の母親。文雄(旦那)が継いだ喫茶店『スノウフル』
で働いている。文雄は三年前に交通事故で亡くなった。
・春日井孝弘(かすがい たかひろ)...道子の息子。八年前に自分のやりたいこと(音楽)を
やるために上京。文雄に反対されたため喧嘩をし
家を出た。 しかしうまくいかず帰ってくることに。
嫁の沙織とともに店を継がせてほしいと道子に頼む。
・秋月沙織(あきづき さおり) ...孝弘の嫁。孝弘が路上ライブをしていたときのファン。
お金がなかったため結婚式は挙げていない
・須藤夏海(すどう なつみ) ...スノウフルの常連。孝弘とは高校の同級生。ニート。
就活していると家族に嘘をついている。
〇店の中から外を見つめて鼻歌(動揺の「ゆき」)を歌っている道子
〇店の中は他に誰もいない カウンターの奥には最低限の物だけ置かれており、
殆どの食器や調理道具は棚の中などにしまわれている
〇テレビから天気予報を伝えるアナウンサーの声
「今日も北海道全域で12月とは思えない暑さになるようです。
ここ一週間このような異常気象が続いています。次に各地の予報です―」
〇店の扉が開きスーツを着た夏海が入ってくる
夏海「こんにちはー」
道子「いらっしゃい」
夏海「今日も暑いね~、今年は冬が来なかったりして。」
道子「あら、それは寂しいわね。いつものでいいの?」
夏海「お願いします。」
道子「はーい。」
〇コーヒーを淹れる道子
〇いつもの席に座り窓の外を眺める夏海
夏海「ねぇおばちゃん」
道子「なに?」
夏海「こんなこと聞くのほんとは良くないと思うんだけどさ」
道子「なによ改まって」
夏海「おじさん死んじゃった時寂しかった?」
道子「・・・。」
夏海「ごめんね、突然変なこと聞いて。」
道子「別に良いわよ。」
夏海「やっぱりさ結婚するときは『この人しかいない!』って思った?」
道子「だいぶ昔のことだから忘れたわ。」
夏海「私にもそんな人見つかるかな...。」
道子「結婚したいの?」
夏海「そりゃあいつかはしたいよ。でも私ニートだし。」
道子「会社に入ればいい人見つかるかもしれないわよ。人間関係が広がるから。」
夏海「そうだよね。」
道子「そうそう。」
夏海「そういえば孝(たか)ちゃんは結局おじさんと仲直りしてないの?」
道子「あー、お葬式には来たけど、そうね。特にしてないわね。突然だったし。」
夏海「後悔してるよね。きっと。」
道子「どうかしらね。」
〇しばらく間
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