腹の底から
扉越しに母と娘が会話
母「おはよう、まことちゃん」
娘「…おはよ」
母「今日はすっごく天気がいいよ!まさしくお散歩日和だね」
娘「…別に外出ないし」
母「今日の朝ご飯は目玉焼きとウインナーだよ!まことちゃん卵好きだよね?」
娘「…まぁ、好きだけど」
母「ママ今日は早く帰るからね。夜ご飯はまことちゃんの食べたいものにしようね。何が食べたいか、後でラインで教えてくれる?」
娘「…考えとく」
エヴァン、母と同じ方向から出てくる
エ「美和さーん、エヴァンの出番はまだですか?」
母「あぁエヴァンちゃん!ごめんねぇ、今紹介するから」
エ「あの、ちゃん付けはちょっと…」
母「え〜かわいいじゃない」
娘「…誰?そこに誰かいるの?」
母「あぁ、紹介するわね。この子はエヴァンちゃん!新しい家族で、まことちゃんのお友達よ。エヴァンちゃん、自己紹介お願いできる?」
エ「わかりました!はじめましてまことさん、エヴァンと申します。美和さんのご厚意で今日からこの家に住まわせていただきます。よろしくお願いします」
娘「ねぇお母さん、どういうこと?訳わかんないよ」
母「詳しいことはエヴァンちゃんから聞いてね。あ!ママもういかなくちゃ!それじゃあ行ってきます!ふたりとも仲良くね」
娘「ちょ、ちょっとお母さん!」
エ「お任せください!お気をつけて」
母、出発 二人扉越しに会話
エ「さてと。まことさん、朝食にしましょう!扉を開けてくれませんか?」
娘「…何なの?誰あんた」
エ「あれ、聞こえていなかったんですか?改めまして、はじめましてまことさん、エヴァンと申します」
娘「それはさっき聞いた!なんでここにいんのかって聞いてんの!あんた一体何者?」
エ「あぁ、そういうことですか。エヴァンは美和さんに助けられたのです。エヴァンがここにいるのは、美和さんに恩返しをするためです」
娘「助けられた?」
エ「エヴァンは、捨てられてたんです」
娘「は?」
エ「美和さんはスクラップ寸前のエヴァンを拾って、修理屋さんに連れて行ってくれたんです。だからエヴァンは美和さんにお礼をするために来たんです」
娘「…そう。でも、なんで家に来ることがお礼になるのさ。ほんとに恩返しがしたいなら、働いて金を稼ぐのが一番じゃない?…穀潰しのあたしが言えることじゃ無いけどさ」
エ「確かにそうですね」
娘「肯定すんなよ!傷ついたわ」
エ「あぁ、穀潰しの部分では無いですよ。働いたほうがのではという指摘についてです。確かにまことさんの言う通りですが」
娘「そうだよ。あんたが働いてくれたら、お母さんは残業しなくて済むじゃん」
エ「エヴァンは、美和さんのお願いでここにいるんですよ」
娘「お母さんの?どういうこと?何のために…」
エ「それは…」
娘「え?聞こえないんだけど」
エ「そりゃ言ってませんからね」
娘「早く言えよ!あたしも手伝うから」
エ「本当ですか?ありがとうございます」
娘「あんたを追い出すためにね。あたしの楽園を荒らさないでくれる?」
エ「まだ立ち入っていませんよ?」
娘「あたしの部屋じゃなくてね。あたしの家に他人がいるって状況が落ち着かないんだよ…で、お母さんからのお願いって何?」
エ「えー…できればまことさんには伝えないでほしいと言われているのですが」
娘「できれば、なんでしょ?いいから教えて。手伝ってほしいよね?」
エ「手伝いというか…わかりました話します。気を悪くしないでくださいね」
娘「え、何?」
エ「エヴァンが美和さんから頼まれたのは、まことさん、あなたのことですよ」
娘「あたしのこと…あぁそういうこと?あたしを部屋から引っ張り出してほしいってことでしょ?」
エ「話が早くて助かります。ではまことさん、早速出てきてくれませn」
娘「いやだね。悪いけど出てって」
エ「まだ入ってませんよ」
娘「家からだっつってんだろ!」
エ「すみません。あとまことさん、そんなに部屋から出たく無いんですか。あれ、普段トイレはどうしているのですか?」
娘「そいういうことじゃない!あたしはもう人と関わりたくないの!あとトイレはちゃんとしてます!」
エ「そうですかそうですか。なら問題ありませんね」
娘「何が?」
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