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男子演劇部はおしまい♀

【登場人物】

早乙女大輝（さおとめだいき）：部長。部員をまとめるしっかり者。少し熱血気質があり、うるさい時がある。実はコミュ障。バニーガール衣装着用。

妹宮真琴（いもみやまこと）：会計。ギャンブル依存症で、授業はもちろん部活にもあまり顔を出さず、日々パチンコとスロットに明け暮れている。稀に部費が減ることがあるが、彼とは何の関係もない、きっと。ナース服着用。

吾妻渡瑠（あがつまわたる）：広報。思いやりがあるが、気が弱くかなり女々しい。ある一定の条件下でとても男らしくなるが、その条件が何かは本人も分かっていない。チアガール衣装着用。

葛姉陽斗（かづらねはると）：副部長。無口で、部活中は指で数えられるくらいしか言葉を発さない上、どの発言にも基本感情がこもっていない。役職はしっかりこなしている反面、何を考えているか分からない時がほとんど。メイド服着用。

夫熊早霧（おとぐまさぎり）：大輝と同じ授業を取っているカースト一軍女子。天然なところがあり、思ったことは何でも口にしてしまうが、悪気は一切ない。

【１】演劇部部室

　　大輝、椅子に座り貧乏揺すりをしている
　　陽斗、下手側でずっと隠れている

大輝「不味いことになったなぁ……」

　　真琴、部室に入ってくる（上手から）

真琴「おつかれサマンサタバサ～」
大輝「何だそのふざけた挨拶はぁ！」
真琴「は、はぁ！？部室入る時、何か一言付け加えようって規則だったじゃねぇかよ！」
大輝「全く……。俺は反対だったんだ、そんなふざけた規則……」

　　渡瑠、部室に入ってくる（上手から）

渡瑠「お、おつかれさま～……」
大輝「おいっ！一言付け加えろぉ！」
真琴「えぇ……」
渡瑠「ひぃ！お、おつかれサマータイムレンダ！」
大輝「ったく、困ったものだ」
真琴「何だ何だ、情緒不安定か？部長さん」
大輝「そうだ、緊急事態になってしまった。早急に部会を開きたいんだが……」
真琴「全員揃ったかぁ？」
渡瑠「陽斗くんがまだ来てないよ」
大輝「まぁいい、そのうち来るだろ。とりあえず会議室行くぞ」

　　大輝と真琴と渡瑠、部室から出る（上手から）

真琴（声）「部室でやりゃいいのに」
大輝（声）「雰囲気出ないだろ、部会やってますっていう」

　　陽斗、舞台中央に歩いてくる

陽斗「おつかれサマンサモスモス」

【２】会議室

　　真琴と渡瑠と陽斗、座っている
　　大輝、真琴たちの正面に立っている

大輝「ということで、今回の部会なんだが～」
真琴「（大輝の台詞に被せて）でさ～、今日も朝から５万負けちゃってマジ金欠～。後でラーメン奢ってくんね？」
渡瑠「す、凄いね。ちゃんと授業には出れてるの？」
真琴「授業？別に、単位なんて金で解決っしょ！」
渡瑠「金欠とは……」

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