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アリマはどこへ消えた？

【登場人物】

　　日下部　明（クサカベ　メイ）

　　有馬　栗珠（アリマ　クリス）　アリマグリッド・クリステル・テイラー
　　和登　蘭丸（ワト　ランマル）　セシール・ランマリアス・ワトソン

　　宮部　愛莉（ミヤベ　アイリ）

　　坂上　梨緒（サカガミ　リオ）
　　鈴原　みのり（スズハラ　ミノリ）
　　寺井　羽菜（テライ　ハナ）

　　ヨシコ
　　キヨコ
　　男（声のみ）
　　先生
　　異国の女
　　生徒たち：複数

【１】
　　　　　　　　　交信している声。

ワトソン　「十時方向。敵数三。接触まで三十四秒」
テイラー　「承知した」
ワトソン　「交戦しますか？」
テイラー　「待て」
ワトソン　「あと二十五秒で接触します」
テイラー　「駄目だ。被害リスクは極力避ける」
ワトソン　「しかし」
テイラー　「交戦は最終手段だ。暫時待機し静観せよ」

　　　　　　　　　明転。
　　　　　　　　　とある深夜。
　　　　　　　　　夜中だというのに、裏山の中腹には人だかりができて騒がしい。

日下部　　おばさん！
ヨシコ　　あら、明ちゃん！
日下部　　どしたの？！　今のすごい音･･･
ヨシコ　　何か落ちてきたみたいなのよぅ！　こんなにおっきな穴が開いて！
日下部　　おばさん、見たの？
ヨシコ　　警察が来る前にちょっとね。そりゃあおっきな穴だったわよ！
　　　　　あれはきっと隕石か何かね！
日下部　　隕石？　まさかぁ･･･
ヨシコ　　あぁ、キヨちゃん！　こっちこっち！
キヨコ　　ちょっと何の騒ぎなの？
ヨシコ　　それがねぇ、隕石が落ちたのよぅ！
キヨコ　　えぇっ？
ヨシコ　　さっき見て来たんだけどねぇ、･･･

　　　　　　　　　おばさん組は興奮した様子で話し込んでしまい、
　　　　　　　　　日下部はすっかり蚊帳の外である。
　　　　　　　　　ふと視線の先に、有馬栗珠が立っているのに気付く。

日下部　　あ。

　　　　　　　　　有馬は穴が開いているという方向を見つめたまま動かない。
　　　　　　　　　そこだけ別の世界であるかのような、不思議な雰囲気を纏う有馬だが、

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