『手を挙げろ!』ver.2
銀行の待合、主人公とニキが並んで座っている。お互い席を立ち、すれ違いざま正面からぶつかる。
主人公    「あ、すみません……」
ニキ      「オマエ、絶対許シテヤルカラナ!晩飯奢ッテヤルヨ!オマエ、コレ読メ!」
主人公    「え……(黙読)」
ニキ      「オッキイ声デ!読ミ上ゲテ!」
主人公    『手を挙げろ!強盗だ!!』
ニキ      「イヤッフゥゥゥ↑↑」 乾いた発砲音からの阿鼻叫喚と困惑
主人公    「え、あの、いや………うん、もうやるしかない!!✨」
指でっぽうで、
主人公    「金をだせ!この中に金をつめろ!」小さいポーチ差し出す。
男性スタッフ「なんで、こんな強盗なんかを?」
主人公    「さっき、巻き込まれた!」
男性スタッフ「かわいそうに」
主人公    「同情したなら金をくれ!」
女性スタッフ「まあまあ…」 お金を詰めようとする
男性スタッフ「ばか、やめろ!同情するんじゃない。いいか、この銀行の運命は私たちにかかっている。今日ここにいるスタッフは俺とお前、支店長の三人だ。要は金を渡さずに乗り切ればいい、そのためにも絶対に、廊下の先に金庫があることは、絶対にバレてはいけない!」
主人公    「わかった、廊下の先だな。……行くぞ、相棒。」
男性スタッフ「なぜそれを!」
女性スタッフ「待って、せめて人質だけでも解放してあげて」
ニキ      「コノ人タチ、人質ナンデスネ!脅シマス!」
女性スタッフ「ああ、状況が悪化した!」
男性スタッフ「……ふふ、ふははははははは!よくもここまでやってくれたな、強盗よ。その手腕は褒めてやる。だが所詮我らは下っ端。薄給の職員にすぎない!我らの失態は、全部支店長に吹っ掛けてやる!」
女性スタッフ「そして支店長が倒れようとも、いずれ第二、第三の支店長が生まれてくるだろう。」
スタッフ   「「ふははははははは」」
男性スタッフ「ま、そもそも。金庫室は我々には開けられないようになっております。…なぜなら、部屋の鍵は支店長しか持っていない。そして支店長は数時間前から行方不明だ!仕事を全くしていない!ふははははははは!」
女性スタッフ「そしてそして、そのせいで我々の仕事も全く進まない!なのに、お客様は誰も怒りも問い詰めもしない。我ら兄妹も若干驚いている!恐れおののいたか強盗め!これがこの銀行だ!ふははははははは!」
女子高生  「そうだ!そうだ!」
男子高生  「全く怒っていないぞ!」
なにも知らない支店長、廊下から登場
男性スタッフ「うわ、給料泥棒支店長。いままでどこに?」
女性スタッフ「きゃー、顔だけイクメン支店長。今日も顔がいいー」
支店長    「これは……どういう状態だ?」
男性スタッフ「支店長だけがアウェーです。」
女性スタッフ「えっとぉ、強盗されてるっていうかぁ。命の危機っていうかぁ。権田原芳子こわぁい。」
支店長    「おっと、命の危機か。じゃあ、自分の身は自分で守ろうな!俺は俺の身と金庫を守る!」
女性スタッフ「きゃー支店長、辛辣ぅー!好きぃ」
支店長    「絶対にここは守り切ってみせる!」
周囲ストップモーション 支店長トップ ※ニキは適宜発砲
支店長(音声)「そう、絶対にここは守り切る。俺の命が、もっと言うと俺の社会的な命がかかっている。この奥には…今!俺の愛人…もとい女王様がいる!!さっきまで(パーン)ったから!あんなことや、こんなことや……あぁ、(パーン)(パーン)(パーン)………絶対にここを通すわけにはいかないのだ、この豚めが守ってみせます!」(口は閉じて、身振り手振りのみ)
主人公    「なんで、急に発砲なんかしたんだ?危ないだろ!」
ニキ      「神サマ、オ告ゲシマシタ。「今、このタイミングで撃つのです。さもなくば、放送禁止用語が大音量で響き渡るでしょう」ト!」
主人公    「うん、よくわからんが、その神様のお告げは絶対に守れ。ここにいる我々の“何か”がかかっている気がする!さっさと突破するぞ!」
ニキ      「いけ、はたく!」 戦闘BGM 
主人公、支店長を顔を往復ビンタ。
ニキ      「もういっかい、はたく!」
主人公    「まったく効いてないぞ。むしろニヤニヤしてきて、気持ち悪い!」
男子高生   「ノーマル技が効かないってことは、支店長はゴーストタイプなのか。」
黒子、袖から出てくる ポ〇モンです、みたいな看板持って立ってて
適宜看板を出す
女子高生   「いや、ただのアブノーマルな人だと思うわ。」
スローモーション
女性スタッフ(素)「あの、あそこにいる……ポケモンっていうかバケモンは何なんですか?」
警官        「だめよ、あれは私たちには本来見えない存在。黒子よ。」
女性スタッフ(素)「いや、それはなんとなく分かるんですけど、なんで犬耳?」
警官        「触れちゃダメ。あれは部員数が阿保ほど膨らんだことによってできた闇。役者争奪戦に敗れ去った者…あえて最悪の言い方をすると“負け犬”よ。」
女性スタッフ(素)「なんでそんなこと言うんですか
警官        「別の言い方をすると、この舞台のためになんでもしてくれる“舞台の犬”よ」
黒子、あ、どうも~みたいな動き 女性スタッフ、会釈
スローモーション解除
ニキ        「リーダー、作戦変更ダ。アレヤルゾ!」
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