ハムレットの主題によるハムカツとハムサンドにはさまれたオムレットの立場
「ハムレットの主題によるハムカツとハムサンドにはさまれたオムレットの立場」
ヨシザワ ：演劇部唯一の３年生。
サハラ マトイ：演劇部唯一の２年生。
開演
ヨシザワ、独白「先生、いいんですか。あんなムリさせて。知りませんよ、また倒れても。ま、言っても聞かないから、無駄なんでしょうけど。」
明転
マトイ ：「せんぱーい。開けますよ。」
マトイ、扉をノックしてから開ける。
マトイ、部屋（楽屋）に入る。
部屋の奥、ヨシザワがイスに座っている。
マトイ、ヨシザワに違和感を感じる。
マトイ ：「先輩、時間、そろそろですよ。大丈夫ですか？」
マトイ、少し近づく。
ヨシザワ、イスに後ろ手に縛られている。目隠しされ、口に猿ぐつわをかまされている。
マトイ、気付き、慌てて。
マトイ ：「え!! 大丈夫ですか？」
マトイ、急いでヨシザワの目隠しと猿ぐつわ外す。
ヨシザワ：「ありがとう。ふぅ、助かった。とりあえずそこに座ろう。」
マトイ、何も考えず、言われたとおり、目の前の座布団に座る。
マトイが座った直後、スイッチの入る音がする。
マトイ、音に気づかず。
マトイ ：「どうしたんですか？ 何があったんですか？」
ヨシザワ：「それが、あまり記憶がないんだけれど、多分後ろから殴られたんだと思う。急にガンッてなって、それで・・・こうなってた。」
マトイ ：「良かった。もうびっくりですよ。」
ヨシザワ：「ああ、ズキズキする。まだなんかぼーっとしてる。」
マトイ ：「大丈夫ですか？ 今それ外しますね。」
マトイ、立ち上がろうとする。
ヨシザワ、あわててそれを止める。
ヨシザワ：「待った。立つな。」
マトイ、動きを止める。
ヨシザワ：「さっきサハラが座ったとき、何か音が聞こえなかった？」
マトイ ：「しました？」
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