『皆、ほどほどに悪人。』2:2
皆、ほどほどに悪人
世にも不思議な物語のような、短編7本
約30分
A:♂
B:♂
C:♀
D:♀
C:「第一話」
0:スマホが鳴る
A:サトウ「(息切れ)くそっ、こいつこんなに重かったかあ?はぁ…
A:ん?電話だ、非通知…?
くそっ、急な引っ越しで忙しいのに
はい、もしもし」
C:メリーさん「私、メリー。今、あなたの家の最寄り駅にいるの」
A:サトウ「はい?メリー?あのーどちら様ですか?
あっ…きれた…メリーって、あのメリーさん?
なんの冗談だ?
A:あ、またかかってきた…はい、もしもし」
C:メリーさん「私、メリー。今、三丁目の交差点にいるの」
A:サトウ「あの、すみません。イタズラならやめてほしいんですけど
…きれた
A:なんだよ、気持ち悪いな!
A:まただ…はい、もしもし!」
C:メリーさん「私、メリー。今、二丁目のコンビニの前にいるの」
A:サトウ「いやあの!マジでやめてくれません?
引っ越し作業中で忙しいんですよ!
警察に連絡しますよ!きれたよ…!なんなんだよ!
A:なんで令和にメリーさんなんかやるんだよこいつ!
A:あー!クソ!何回かけてくるんだ
A:はいもしもし?!」
C:メリーさん「私、メリー。今、一丁目の郵便局の前にいるの」
A:サトウ「おい!マジでいい加減にしろよ!
これ以上電話かけてきたら、本当に警察に電話するからな…
A:うん?郵便局…?
A:あれ?こいつもしかして…」
C:メリーさん「私、メリー。今、あなたのマンションの前にいるの」
A:サトウ「マンション?いやあの…メリー、さん?
そのマンションさぁ、実は…」
C:メリーさん「私、メリー。今、あなたのお部屋のドアの前にいるの」
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