Christmas lovers
Christmas Lovers

ケンタ
ミュウ
カナコ

クリスマスを感じさせる曲が流れる。
どうやら雪が降っているようだ。
ケンタ、明かりの下で人を待ってる。

ケンタ「うう…、寒い。」

カナコ、急いでやってくる

カナコ「ごめん、待った?」
ケンタ「待ったよ〜!」
カナコ「寒かったよね。ごめんね。」
ケンタ「ううん。平気だよ。家は大丈夫だった?」
カナコ「うん。窓から抜け出してきた。」
ケンタ「えっ、こっそり出てきたの?」
カナコ「だって、お父さんとっても心配性なの。雪降ってるのに夜出かけるなんて言ったら絶対出してくれないよ。」
ケンタ「今頃探してるんじゃない?」
カナコ「今映画見てるから。2時間以内に戻れば大丈夫だよ。こっそり戻るから。」
ケンタ「2時間か。」
カナコ「ほんとはもっと居たいけど…。」
ケンタ「うん。でも、大騒ぎになったらまずいものね。」

ケンタ、移動して

ケンタ「2時間あれば間に合うよ。行こう!」
カナコ「あ、待って。」

2人、移動する。音楽。
どうやら、高いところを目指しているらしい。時々ケンタが手を貸してあげたりしてる。

カナコ「はぁはぁ…。」
ケンタ「ほら、着いたよ。」
カナコ「わぁ…きれい。」
ケンタ「でしょ?ここから見るのが一番綺麗だなって思ったんだ。」
カナコ「ね、あそこケンタんち」
ケンタ「そうだね。カナコんちはここからだと隠れちゃうかな…。」
カナコ「きれいだね。街の灯りが星みたい。」
ケンタ「そうだね。カナコに見せられて良かったよ。」
カナコ「ふふ、ありがとう。」
ケンタ「あのさ。」
カナコ「ん?」
ケンタ「卒業したら、街を出ていくって本当?」
カナコ「…」
ケンタ「ごめん。聞いちゃった。」
カナコ「本当だよ。」
ケンタ「そっか。」
カナコ「私ね。夢があるんだ。」
ケンタ「夢?」
カナコ「外国に行くの。」
ケンタ「外国?旅行で?」
カナコ「(首をふる)」
ケンタ「暮らしたいってこと?」
カナコ「うん。」
ケンタ「そう…なんだ。」

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