美味しい妹
人生で1番美味しい食事
題名【美味しい妹】 ※朗読劇

登場人物
愛美(15)…15歳。
愛美(18)…18歳。
マナミ(幼児期)…5歳。双子の姉
※愛美とマナミは同一人物。
カナミ…5歳。双子の妹
母親…20代。
警察…男。30代。
通行人…女。(セリフは1回のみなので他の役と並行するのが好ましい。)
少女A…女の子。児童養護施設の女の子。
少女B…女の子。児童養護施設の女の子。
職員…児童養護施設の職員。(他の役と並行するのが好ましい。)

※『』はナレーターのようなものなのでこの時はピンスポ。
「」は会話のセリフ。

愛美(18)『私は殺人で逮捕された。私は何を覚えていて何を覚えていないのか。これは警察から聞いたあの時までとあの日全て。そして、私の人生のおわり。』
母親「あんた達、ママ行ってくるからね。」
マナミ「うん。ママ。気をつけてね。」
カナミ「お仕事頑張って!」
愛美(15)『ドアがバタンと締まり家から出ていった母。そこから帰っては来なかった。でもその頃の私はいつか帰ってくると思っていた。』
マナミ「ママお仕事だね!」
カナミ「ママ頑張ってるから私達も頑張ってお留守番しよ!」
マナミ・カナミ「えいえいおー!」
愛美(15)『母が出ていって3日。電気がつかなくなった。』
カナミ「暗いよぉ。怖いよぉ。」
マナミ「カナミ大丈夫だよ。私がいるよ。」
カナミ「マナミありがとう。」
マナミ「ママが帰ってきたら電気がつくんだよ。きっと。」
カナミ「ほんと?」
マナミ「ほんとだよ。ほら、冷蔵庫の中にまだ野菜が残ってるね。食べよ。」
カナミ「でもこの色…食べられるかな?」
マナミ「大丈夫だよ。」
カナミ「マナミも食べる?」
マナミ「大丈夫だよカナミ。ありがとう。」
愛美(15)『母が出ていって1週間。冷蔵庫に残っていた最後のご飯はマヨネーズだった。』
カナミ「お腹すいたよぉ…。」
マナミ「大丈夫だよ。冷蔵庫にね!ほら、これ!」
カナミ「マヨネーズ…?」
マナミ「うん!一緒に食べよ?」
カナミ「うん!半分こ!」
マナミ「半分こ!」
愛美(15)『母が出ていって10日。水が出なくなった。』
カナミ「喉が渇いた…。」
マナミ「お水が出ない…。どうしよう…。」
カナミ「ママ…帰ってこないね。」
マナミ「大丈夫だよカナミ。私がついてるよ。」
カナミ「マナミ大好き。」
マナミ「私もカナミが大好き。」
愛美(15)『母が出ていって2週間。雨が降った。』
マナミ「雨…。」
カナミ「雨…。」
マナミ「お水…飲める…。」
カナミ「飲もう!」
愛美(15)『4日ぶりの水だった。水を飲まなければ3日で死ぬと言われているのに何故か私達は、生きていた。』
カナミ「雨のシャワーだ!」
マナミ「シャワーだ!」
カナミ「ほら洗お!」
1/3

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム