脚本ダウンロードサービス

五感浪漫(シリアスバージョン)

五感浪漫
〇キャスト
･ライン…目が見えない。杖持ってる。落ち着きがあるまとめ役。(視覚)
･ノイス…耳が聞こえない。みんなのことをよく見て理解しようとする。たまにヒステリックになる。(聴覚)
･テト…喋れない。ジェスチャーで伝えようと頑張ってる。明るいヤツ。(味覚)
･ハティ…(ほぼ)動けない。することというよりできることがないので、ぼーっとしてる。(触覚)
･メルノ…鼻声なだけ。みんなの意思疎通を手助けする存在。(嗅覚)
･ゼウス…胡散臭い神様。
ノイスはヘッドホンをつける
舞台は最初は特に何もなし。ラストはベンチとか車椅子とか。(ハティが座れるもの。)
装飾おまかせ。
小道具として箱と鍵。
＜本編＞
中央にメルノが寝ている
４人はそれを取り囲むように
メルノ　(のそのそ起きる)うぅ〜ん…ここは…？
ライン　あ、起きましたかね？
テト　　『大丈夫？』
メルノ　え。いや、あの…喋らないんすか…？
テト　　『僕は、喋れないんだ』
メルノ　えっと…喋れない…？
テト　　『せいかーい！』
ノイス　ほら、テト！この人、困ってるぞ！
テト　　『そうだね！ごめんよ〜』
メルノ　あぁー…謝ってくれてるのかな…？というか、あなた達は誰…？
ライン　私から言います。私はライン。生まれつき盲目、目が見えないんです。
ノイス　テト、今これは何をしてんの…？
テト　　『えっと…"自己紹介"(手話)だよ！』
ノイス　あぁ！自己紹介！私はノイス。小さい頃から耳が聞こえないんで、みんなの会話に追いつくの大変なんだよね！あ、ちなみにこの喋れない人はテト。良い奴だから安心して！
メルノ　は、はぁ…残りのおひとりは…？動きませんけどどうしたんすか…？
ライン　どこにいるのか分からないけど…その動かない人はハティ。事故で感覚を失って動けないみたい…。
ハティ　ん。よろしく。んで、君は？
メルノ　あっ！申し遅れました！俺はメルノって言います！とある病気で、嗅覚失っちゃいまして…ついでにちょっと鼻声っすね。
ライン　確かにちょっと声がこもってるね。まぁ、つまり君が私たちの意思疎通役って感じかな？
メルノ　えっ、俺がっすか？！
ハティ　だってお前が一番動きやすいだろ。目も見えるし、耳も聞こえる。話せる口だってある。それに自由に動ける。
メルノ　確かにそうっすけど…鼻声なだけだし…。
ノイス　今は何を話してんだよ！置いてくなって言っただろうがよ！
テト　　『どうどう…この人が、僕らの…"いしそつうやく"(手話の指文字)』
ノイス　テト、さっきも思ったけど手話できるのすごいね…。今のも指文字でしょ？ありがたいなぁ〜。
テト　　『えへへ〜。"ありがとう"！』
ノイス　えっと、君が私らの意思疎通役ってことね。ふぅ、取り乱してごめん。聞こえないって結構きついんだよね。あ…みんなも大変だよね…。
ライン　"大丈夫"ですよ。それにしても、この場所がどこか未だにわかってません。誰か分かりますか？
ノイス　口の動きでちょっとわかったかも…。この場所がどこか…で合ってるよな？
テト　　『うんうん！』
ノイス　この場所は…知らん場所。
メルノ　知ってそうな雰囲気醸し出さないで下さいよ！
テト　　『僕も知らなーい』
メルノ　テトさんも知らないと…もちろん俺も知りません。
ライン　ハティは何か知ってますか？
ハティ　知るかよ。いつの間にかここにいたんだよ。まるで魔法みてーにな。
テト　　『魔法！素敵〜！』
ノイス　テト、魔法って言葉に反応したんだな…。
メルノ　そういえば今思ったんすけど、ノイスさん(肩トントン)、そのヘッドホン(指さす)なにか意味があるんですか？(ジェスチャー混ぜて)
ノイス　あぁ、このヘッドホンか。別に意味は無いが？
メルノ　じゃあなんでつけてるんすか…。
ノイス　えぇ？今なんて言ったんだよ。お前、口の動きをもっと大きくしろ！
メルノ　なんでヘッドホンつけてるんすか！
ノイス　もっと！
メルノ　なんでヘッドホン…

1/5

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで！