ねがいごと
Prologue
   
ナ《もし、なんでも願いごとが1つ叶うなら、貴方は何を願いますか?》
   
響希「高校2年生の夏、そんな声が聞こえたような気がした。」
   
   
二学期が始まって少し経った。

響希「瞬、今日は来るの早いのな?」
瞬「俺今日朝練あったんだよ」

その時、教室の外を誰かが走ってきて、俺がいる教室のドアを勢いよく開け、

千波「おっはよー!」

朝から超元気に俺らに向かって挨拶してきた奴がいる。若干戸惑いながらこう述べた。

瞬「お、おはよう…」
響希「朝から元気だな、おい」

彼女は、むくれながら、言った。
   
千波「…何その反応、確かにこんな朝っぱらからこんなハイな人見たら気が狂いそうになるのもわ・か・るけど!」
   
その様子を見て、もう1人しれっと教室に入ってきていたクラスメイトが追い打ちをかけるように、
   
瑠愛「ほんとほんと、気が狂っちゃいそう」
千波「ちょっと瑠愛?そこは否定して?」
千波「……そだ!今日の英語の宿題した?」
   
あからさまに話を変えてきたが、千波以外全員がこう思っただろう。
    「(話変えるの下手すぎ)」と。
   
瑠愛「うちはしてきたよ?」
瞬「俺も一応…」
千波「で、響希はどうなのよ?」
響希「千波、お前わかってて聞いてるだろ?俺が宿題してくるとでも?」
千波「出た〜響希のサボり癖」
響希「うるせ!ってことで瞬!見せて?」
瑠愛・千波「「自力でしろ!」」
千波「自分でしなきゃ身につかないよ?っていうあたしもしてきてないけど〜」
響希「おい、おまえそれで、よく俺に言えたな?」
千波「あはは〜それほどでも〜?」
響希「褒めてねぇ!てか、瞬〜宿題みーせーて?」
    瞬はノートを手渡してきた
瑠愛・千波「「自力でしろ!?」」
    チャイムが鳴った。教室に先生が入って来た。
先生「おい、チャイム鳴ったぞ!席つけ」
   
   
放課後、7限が終わってみんなくたびれている中、また4人で集まり
   
千波「あー!やっと終わった〜なんで火曜と木曜は7限ある訳?眠くってありゃしない」
   
文句を言いながら大きく伸びをして俺らに同意を求めてくる千波さん。
   
響希「まぁ、終わったんだし良くね?」
千波「でも意味わかんなくない?7限の意味!ってかみんな部活は?」
瞬「あ、俺もう行かなきゃだ、またあした〜!」
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