僕らのきのたけ戦争
僕らのきのたけ戦争
男1
男2
女1
女2
※男女は特にいる役者によって変えても良い
真ん中に台。舞台に椅子2つ。
つまりは簡易的な裁判所形式。
女1(裁判官)、女2(裁判員)が板付き
そこに、男1(罪人)が、男2(裁判員)に連れてこられる。男1は手が後ろで縛られてる。マッシュルームヘアー。ボロボロの身なり。鼻血とか出てる。
乱暴に床に倒される。虫の息。
男2は床に男1を置いた後、裁判員として椅子に着く。
女1「こいつか」
女2「はい」
男1「うう…」
女1「おい、お前、命が惜しくなければ、正直に答えろ…。いいか…。」
男1「はい…」
女1「わかっているとは思うが、お前は、してはいけない裏切りをした。どうしてこんなことをした…?」
男1「つい…出来心で…」
女2「出来心!?そんな理由でお前は、仲間を裏切ったのか!!」
女1、それを静め
女1「知っての通り、私たちには越えてはいけないルールがある。どんな正当な理由があったとしても、赦しがたいものがある。」
男2「どうしてそんなことしちまったかなぁ」
女1「だが、我々も今後の為にしっかりと罪人の声に耳を傾ける必要がある…同じ悲劇を繰り返さない為に、理由をしっかりと理解しておく必要がある…さぁ、聴かせてもらおう、お前はどうして、きのこの山を食べた!! 」
皆、恐れおののく。
男1「…だったからです」
女2「きーこーえなーいー!!」
女1、それを静めて
男1「…美味しそう…だったからです……」
皆、言ってしまった…!!ってリアクションしてる
女1「…しっての通り我々は、たけのこの里を愛している。心の底から愛している。それは知っているだろう。」
男1「存じております」
女1「じゃあなぜだ!!どうしてだ!!きのこの山を食べる…!!それは、我々に対する裏切り行為だ!!それがわからないほどの愚か者だったのか!!」
男2「髪型まできのこに染まっちまいやがって…おかしいと思ってたんだ…」
男1「申し訳ありません!!しかし!!」
女2「喋るな!!この頭きのこ!!」
女1、それを静めて
女1「なぁ、わかるだろ?世の中にはわかりあえないものが存在する。理解してはいけないものが存在する。だから我々は無駄な争いを避けるために、住み分けをするんだ。各々の違いを理解し、されど関わらず、触れないように生きていくことで、平和は保たれてきたんだ。」
男2「お前はその努力を踏みにじったんだ!!」
女2「そうだそうだ!!どうしてくれる!!」
女1、それを静め。
女1、「決して踏み越えてはいけないものを踏み越えた代償は大きい。それをわかってなお、何故踏み越えた?」
男1「…私は、どうしても食べてみたかったんです…!!」
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