がんばれ!テントウムシくん!
がんばれ!テントウ虫君!

登場人物
テントウムシ君
ナミさん(一人芝居なら削ってもよい)


    たどたどしい飛び方をするテントウムシ君

テン やぁ、おいらテントウムシ。まだまだ子供で、ちょっぴりドジなナナホシテントウムシ。着陸して皆に話そうかな。

    着陸失敗

テン いてて・・・またこけちゃった。改めて、おいらテントウムシ。よくこけちゃうテントウムシ。生まれた時からドジで、よく転んじゃうんだ。だから、空を飛んだ後は毎回地面にぶつかっちゃう。そのせいでいつも傷だらけ。でも、おいら、空を飛ぶのが好きなんだ。

テン あ!あれは、おいらが大好きなナミテントウムシさんだ。ナミさんって、綺麗なんだよなぁ。背中の赤い丸がかっこいい。太陽みたいだ。おーいナミさん!

ナミ 「あんた、また転んだの?懲りないねぇ。あんたのテントウは転倒って意味なんだねぇ。そんなんじゃ背中に背負ったお星さまが泣いてるよ」

テン 違うよ!おいらの名前のテントウは天道、お天道様の天道だい!

ナミ 「じゃあ、あんたまともに飛んでみなさいな」

テン それは、まだ出来ないけど、今はまだ子供だからうまく出来ないんだ!成虫になる頃には、誰よりもたかく飛んでやる!あの太陽よりも、星よりも高く飛んでやる!

ナミ 「何回も聞いたよ、その話。まぁ、頑張るんだねぇ」

テン ナミさんの羽が羨ましいよ。その太陽みたいな模様

ナミ 「これ?ありがとう。あんたの黒い丸もいいじゃないか。それは星の模様なんだよ」

テン 星?太陽と違うの?

ナミ 「太陽も星なんだけど、だいたい夜にみえるやつさ」

テン 月のこと?

ナミ「それもちょっと違うかな」

テン よくわかんないや・・・・・・じゃあね、ナミさん

ナミ 「今度会う時はうまく飛べるといいねぇ、一月後ぐらいには飛べるかしら。また次の満月の時に、飛べたら嬉しいわね」

    ナミ、退散

テン おいらの夢はナミさんと一緒に飛ぶこと。だから、がんばって、あの太陽よりも高く飛んでやるんだ。

テン 何回も、飛ぶ。何回も身体を葉っぱにぶつけて着陸。でもまだあきらめない。あの太陽に向かって何度も飛ぶ。がんばるんだ。がんばるんだ。
そうして、おいらは飛べるようになった。その日は満月になる前日だった。

    ナミさんが近くに来る

テン ナミさん、おいら飛べるようになったよ。

ナミ 「そう、がんばったね」

テン 次の満月までにと思って、急いだんだ

ナミ 「テントウ君。あんたに言わなきゃいけないことがあるんだ」

1/2

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム