百物語 【君、想う】
60分ver.
開幕 ダークオープン
装置 舞台上には障子パネルが5つ位。乱雑に椅子がある。倒れているものも。
役者 電子キャンドルの入った明かりを持っている
ナナシを中心に周りに佇んでいる
照明 FI 地明かりハーフで薄暗く
役者 ♪とおりゃんせ 椅子に座ったナナシの周りをまわりながら
ナナシ とおりゃんせ とおりゃんせ
ゆうき ここは どこの ほそみちじゃ
はるか てんじんさまの ほそみちじゃ
すずね ちっと とおして くだしゃんせ
り か ごようのないもの とおしゃせぬ
ひかる このこの ななつの おいわいに
ゆうき おふだを おさめに まいります
はるか いきは よいよい
すずか かえりは こわい
り か こわいながらも
ひかる とおりゃんせ
ナナシ とおりゃんせ……
音響 蝉の鳴き声
ナナシ 今宵、語るは、百物語……(笑む)
ゆうき 一つ、全員が、順に話をすること(明かりを吹き消す)
はるか 一つ、話し終えたら、火を消すこと(明かりを吹き消す)
すずね 一つ、99話で終えること(明かりを吹き消す)
り か 一つ、100話を話せば、怪異が襲う(明かりを吹き消す)
ひかる 一つ、朝日が昇る前に終えること(明かりを吹き消す)
全 員 一つ、最後の明かりは消してはいけない
照明 単サスで、明かりだけに視線を絞る
役者 ナナシ、明かりに客の視線を集中させてから、吹き消す
照明 CO 暗転
音響 CI 風の音(暗転中流しっぱなしで)
役者 ナナシ、すずね、りか、ひかる、障子の後ろへ
ゆうき、はるか 懐中電灯を取り出す。しばらくサーチで動かす。
その後、お互いの顔を照らす。表情。
音響 CO
ゆうき うぉわッ(字面通りじゃなくていい。分かりやすく驚いた感じで)
はるか ……ッ!(息をのむ)
ゆうき もう! ちょっと、はるか。驚かさないでよ!
はるか ゆうき……? ゆうき!(はるか、ゆうきを探すしぐさ)
ゆうき (ハッとして、口をふさぐ)
照明 ホリゾント 赤
役者 障子の向こうにシルエットがうつる。
ナナシ だれか……いるの? (ゆっくり)
ゆうき こっち!
はるか ねぇ、どこにいるの? 待って!
音響 足音と、笑い声。なぜか二人より多い。複数の足音がする。生音でも可
役者 ゆうき、はるか 障子の間を移動。忍び込む。
ナナシ、すずね、りか、ひかる 障子のパネルを動かす → ナナシ、ハケる
照明 地明かり ゆうきの台詞と共に、明るくする
※1 ここで、はるかは、ゆうきの姿と声を知覚する
はるか ……
ゆうき いった……?
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