レッドベレー団は世界を征服するらしい
瀬戸山光子作
レッドベレー団は世界を征服するらしい
〇登場人物
・レッドベレー団
将軍・・・レッドベレー団の将軍。赤いベレーに黒い眼帯。黒いつなぎに赤いマントをつけている。まじめ。眼帯はキャラを立てるためにつけているだけで別に目が悪いとかではない。はじめは独りよがりなキャラだが、スランプを経て謙虚で部下想いに。
副官・・・レッドベレー団の副官。将軍とは幼馴染で、一緒にレッドベレー団を立ち上げた。
博士・・・白衣にぐるぐる眼鏡に白髪アフロのマッドサイエンティスト。色々な武器や道具を発明するが微妙なものばかり。
怪人・・・博士が戦闘員を改造して作ったカニ怪人。カニの姿をしている以外特に変わったところはなく、強いわけでもない。気が弱く「ごめんなさい」が口癖。
戦闘員1・・・レッドベレー団の戦闘員。将軍を慕っている。掃除が好き。顔のどこかに「1」
戦闘員2・・・レッドベレー団にバイトで雇われている戦闘員。顔のどこかに「2」
・普通の人たち
人質・・・レッドベレー団につかまっている人質の若い女性。普段はアルバイトをし、将来自分の店を持つという夢の実現のため貯金に励んでいる。天然キャラ。
マドモワゼル山田・・・人質がバイトをしているレストランの店主。金持ちマダム。いつもの恰好で面接に来た将軍を面白いからと雇う。
鬼瓦さん・・・鬼瓦熊子。48歳。レストランのベテランバイト。すごく怖い。
・ヒーローたち
レッド・・・喧嘩が強い。一軍感。
グリーン・・・レッドの腰巾着。強いものにはへつらい、弱い者には徹底的に横柄にふるまう。
ゴールド・・・金持ち。親の金の力でどんな問題も解決する。ポケットから札束がはみ出している。
〇舞台配置
・舞台中央に壇を組み、最上段にパネル。ベタに上下2枚ずつの可動パネル。パネルはレッドベレー団のアジトの時には分散しておかれ、バイト先のシーンでは中央に集めて壇を隠すようにする。
・レストランのシーン上手側にダイニングテーブルと椅子、下手側に休憩室、中央に流し。
〇その他
・最後のシーンで登場する博士の新兵器は、上演する場所の条件によって変更する。スモークマシンを使用できる環境では「正直ガス」と「レッドガス」だが、スモークマシンの使用が不可能な場合は、「正直ガス」を「正直スプラッシュ」にして水鉄砲を使いヒーローたちの口に爪の垢を煎じた汁を入れるという形にし、「レッドガス」は「レッドビーム」にして赤色の照明を客席狙いで点灯するなど、会場の条件に合わせて工夫する。初演時は激しくスモークが噴出し、内臓されたLEDライトで煙に色がつくタイプのスモークマシンを使用。
・全体として、ヒーローショーのようなイメージでなるべく派手な照明・音響や特殊効果を使い、観客席を巻き込んだ演技をすると良い。
・将軍の一人称は一応「私」にしているが、キャストの性別やキャラに合わせて好きなように変えてよい。
1場 レッドベレー団敗れたり
禍々しいBGMと共に幕が上がる。シルエット。レッドベレー団の将軍、副官が立っている。将軍にサス。
将軍 我々は秘密結社レッドベレー団。世界征服のため、今日こそはヒーローどもを倒す。ものども、準備はいいか!?
副官 ハハ!戦闘員たち、配置につけ!
戦闘員二人が走って登場する。
戦闘員1 つきました!
戦闘員2 え?二人だけ!?
副官 予算不足だ。
戦闘員2 まじか!
副官 博士、準備はいいか!?
博士 ヒヒヒ。いつでもよいですぞ。
副官 戦闘準備完了しました。
将軍 よおし。人質を連れてこい!
副官 それが、緊張してお腹が痛いとかで、今トイレに行っています!
将軍 そうか。悪いけど急いでもらうようにお願いしてきてくれ。
副官 は!
副官去る。
将軍 さあ、今日こそはヒーローどもに我らレッドベレー団の真の力を見せつけてやるのだ。
レッド そうはいくかな?
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