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Is That What Is The Love?

Is That What Is The Love?
りん檎／作
【　概　】
時は２０２０年。世界を、新型フレアウイルスが襲った。私たちは引き裂かれ、孤独の中に時間を過ごした。ある日、４人の高校生が、休校中に公園で集まることになった。お互いの思いを抱えながら、再会の日を迎える。愛は交錯し、そして、一つの答えが導き出されてゆく。愛なき時代に生まれた私たちの、等身大の、愛を贈る。

【　登場人物　】
遠山有愛（とおやまゆあ）　　女子高校生。人①
小川笑茉（おがわえま）　　女子高校生。人②

工藤直輝（くどうなおき）　　男子高校生。人③
渡邉すず（わたなべすず）　　女子高校生。人④

遠山タヱ（とおやまたえ）　　遠山有愛の祖母。　　　　享年７０
西島勝智（にしじまかつとも）地理教師。現在７５歳
【　第一場　思い出の日　】
♪ひかりの国／エルスウェア紀行
「どんなに負けずにいても　…　遠くへは届かない」第一場の間は微かに。
緞帳上がる。緞帳上がり始めに台詞が始まる。
有愛　　　　　　　おばあちゃん、久しぶりだね。こうやって二人で、公園くるの。
タヱ　　　　　　　そうだねぇ。あなたがまだ幼稚園児の頃はいっぱいきたんだけどねぇ…すっかりこんなに、小学生になって、いつの間にか…
有愛　　　　　　　もう、中学生だよ。中学１年生。
タヱ　　　　　　　うんうん。すっかり大きくなって、おばあちゃんが見上げないとそのお顔が見えなくなってしまったね。すっかり、綺麗になったね。
有愛　　　　　　　…ふふふ、お世辞を言わなくてもいいんだよ？
タヱ　　　　　　　お世辞なんかじゃあないさ。若いうちが、一番綺麗なのさ。
有愛　　　　　　　だって、もう科学も進化して、年をとっても可愛くいられるようになったじゃない。
タヱ　　　　　　　…ほう？それは、見た目だけのことだろう？
有愛　　　　　　　…うん。
タヱ　　　　　　　心も、綺麗なんだよ。若いうちは。たくさんモヤモヤしたり、思い悩んだり、時に黒い気持ちが胸に渦巻くだろう？でも、それが今は美しく、綺麗なのさ。
有愛　　　　　　　…へえ。…そうなんだ。
タヱ　　　　　　　有愛には、まだ、信じられないかい？
有愛　　　　　　　うん。
タヱ　　　　　　　まぁ…そうだろう。おばあちゃんには昔、好きな人がいたんだよ。
有愛　　　　　　　…本当？。
タヱ　　　　　　　ふふふ、私もちゃんと昔は若い女の子だったはずなのさ。…でもね、その時、私はその思いを叶えることはできなかった。
有愛　　　　　　　なんで？
タヱ　　　　　　　なんで、だろうねぇ…私は、自分を信じることができなかった、のかもしれない。怖かったんだろうねぇ。何か、が。
有愛　　　　　　　…おばあちゃん？
タヱ　　　　　　　こういうの、あたしはね。思う。有愛も、きっともうそろそろ自分の気持ちに気づいて傷つく、なんてことがあると思うのよ。
有愛　　　　　　　…おばあちゃん？
タヱ　　　　　　　これは老いた老婆の妄想話だからねぇ？話半分に聞いてもらって構わないからね。
有愛　　　　　　　ねぇ、おばあちゃん、私、
タヱ　　　　　　　…ふふふ。
有愛　　　　　　　…うん。
タヱ　　　　　　　ふふふ…ちょっと聞いておくれ。おばあちゃんの、お願いだよ。
有愛　　　　　　　なぁに？
タヱ　　　　　　　自分の思いっていうのは、譲ったり、忘れたり、言い訳をつけてどこかに避けておいたりとか、しちゃいけないんだよ。ずっと、ずっと、大事に愛するんだよ。
有愛　　　　　　　…おばあちゃん？
タヱ　　　　　　　私もね、、私も…。ううん、いいのよ。
有愛　　　　　　　なんかおばあちゃん、今日は思わせぶりだなぁ。
タヱ　　　　　　　そうかい？そうかね。…そうだ。せっかく久しぶりに公園に来たのだから、有愛ちゃん、シロツメクサの冠を作ってくれないかい？。
有愛　　　　　　　なぁんだ、おばあちゃんつまんないの。
タヱ　　　　　　　ふふふ。おばあちゃんのお願いは、忘れないでおくれ。
有愛　　　　　　　わかった！…じゃあ、冠作るね。
タヱ　　　　　　　ありがとうねぇ、私は待ってるからゆっくり作っておくれ…
暖かな陽だまりはやがてに夕陽に変わり、夜が訪れる。

【　第二場　はじまり　】
スマホを持った人影が舞台の各所に立っている。
人②　　　　　　　あれから、どれくらい経つんだろう

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