BAR 妖 短編ver
BAR 妖
キャラ
・トダ ヒロミ 主人公
普通の社会人
・タマ 化け猫
野良猫
・クラマ 烏天狗
バーのマスター
・イッポ 唐傘お化け
バーの常連
・シキ 座敷童
バーのウェイトレス
・イナリ 狐
案内人
あらすじ
妖怪、それは人を化かし、人の世に紛れて暮らす者達。そんな彼らとある一人の人間のお話。
0場 前置き
イナリ、板付き
スポットCI
イナリ:「浮世にお住まいの皆さま、こんばんは。案内人のイナリです。突然ですが、皆さまは目に見えないものをどのくらい信じられますか?今や浮世では見えてこなかったものが解明され続けていますから、目に見えないものなんて信じない、そんなのはあくまでロマンに過ぎない、なんて方はさぞかし多いことでしょう」
イナリ:「しかしまだ見えていないものの方が多いと言われたら、皆様はどう感じられますか?その最たる例こそが、『妖怪』なのです」
イナリ:「昔の人は、神隠しや急な突風、不審な火事は、天狗の仕業と考えていました」
クラマ上手イリ
イナリ:「他にも、あの家はなぜだかわからないけど金持ちになったなぁと思っていたら、なぜだかわからないけど急に落ちぶれてしまった、それを座敷童の仕業だと考えました」
シキ下手イリ
イナリ:「これから始まるは、そんな妖怪たちとある人間のお話。多くのものが『見える化』されてきた浮世で、妖怪たちは何を教えてくれるのでしょう?」
暗転
全員ハケ
1場 帰宅
明転
トダ上手イリ
トダ:「もしもし、トダです。あの藤堂さん、非常に申し上げにくいんですが、例の資料、まだ完成していません。…はい、…はい、…すみません。」
トダ、携帯から耳を大きく離す。そしてまた近づける。
トダ:「すみません。すみません。本当にすみません。…はい。…はい。…今回は本当にすみませんでした。以後このようなことが無いよう気をつけます。次の出勤日までには必ず終わらせます!…はい。今回は本当にすみませんでした!」
トダ、電話をしながらお辞儀
電話が終わると吹っ切れるトダ
扉SE
トダ:「あぁ~!疲れた」
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