桃の伝説-標準語版-

桃の伝説-標準語版-
ver.0.98

作・白神貴士

★登場人物

桃太郎(モモ=タオ・タイ・ラン)

おじいさん
おばあさん

隊長 戀 リィェン "夷捜撒身"の戀="イソウサンシェイ"のリィェン
副長 小龍 シャオルン

狗(ゴウ)
猿(ホウ)
雉(イエ・チィ)

ウラ  (先住民のリーダー)
アッカン(先住民の戦士)
ベッカン(先住民の戦士)

ヤマトの軍勢(数名)



*舞台には奥に一段高くなった部分を作っておくと都合が良いかも。



【序章-反乱-】


「謀叛だ!謀叛だーっ!」

 突き立つ矢(火矢が良いが)。燃え盛る炎の咆吼。煙。
 逃げ込んでくる鎧甲の男達。雪崩れ込む先住民の戦士。
 槍と棒、直剣と山刀の戦い。追われつつ去る。
 ここは吉備の国に渡来人が作った前線基地である山城。

 しばしの静寂に木の爆ぜる音が聞える。
 煙の中から片腕で赤ん坊を抱いた立派な甲冑の男が現れる。
 何かを探している。
 足下に桃の実が詰まった駕籠を見つけ、取り上げるが
 赤ん坊と比べ観て元に戻す。
 足音を聞いて身体を低くし、直剣を抜く・・が、
 現れたのは部下の副長シャオルンだった。

シャオルン
「隊長!・・これでいかがでしょう?」

 シャオルン、たらいのような桶を持っている。

隊長
「おお、シャオルン、探してくれたのか・・有り難い。これならばちょうど良い。
済まなかったな。」
シャオルン
「お早く!・・敵が帰って来る前に!私は食い止めに行きますので・・」
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